カーブを曲がると電車が正面からやってくる!! 高知を走る『とさでん』と高知の道路事情

カーブを曲がると電車が正面からやってくる!! 高知を走る『とさでん』と高知の道路事情

 路面電車に馴染みの地域に住む方々は軌道敷通行に慣れていると思うが、今回ご紹介する高知県を走る『とさでん』の一部区間にはアッと驚く区間が存在する。また、とさでんは経営統合を経て現在に至っているが、土佐電気鉄道時代からの車歴70年のベテラン勢も運用しているのだ。今回はその一部をご紹介しよう。

鴨部電停付近のゆるやかなカーブ。速度を上げてカーブ進入すると電車と正面衝突する危険も。『とさでん』はこの区間では単線なので同一の線路上を双方向に電車が走ってくる
鴨部電停付近のゆるやかなカーブ。速度を上げてカーブ進入すると電車と正面衝突する危険も。『とさでん』はこの区間では単線なので同一の線路上を双方向に電車が走ってくる

文・写真/有村拓真

【画像ギャラリー】カーブを曲がると電車が正面からやってくる‼ 高知を走る『とさでん』路面電車とのすれ違いは超スリリング!車齢70年のベテラン電車も多数が現役!!(10枚)画像ギャラリー

どうしてそうなった? カーブを曲がると進行方向から路面電車が突如出現!?

 ちょっと変わった路線が存在するのは高知市内中心部から国道33号線を西に向かって走行し、新鏡川橋を渡り、県道274号と交差する道路を少し入ったところに存在する松山街道(土佐街道)という道路だ。

自動車の進行方向から電車が対向してくる。慣れた地元ドライバーはサッとよけて難なく走行していた。狭い道路のため、対向車線にクルマがいると、逃げ場所がない
自動車の進行方向から電車が対向してくる。慣れた地元ドライバーはサッとよけて難なく走行していた。狭い道路のため、対向車線にクルマがいると、逃げ場所がない

 この街道は文字通り愛媛県松山市までを結んでいる。また電停で記すと鴨部~朝倉の約1.2kmの区間だ。

 片側一車線の道路上に単線で路面電車が走行しており、全国的にも珍しい区間である。自動車が普通に左側車線を走っていると、『とさでん』が単線ゆえに、対向から路面電車が迫ってくることが頻繁に起きる。電車を避けるために対向車線にはみ出して右側通行をしなくてはならないが、当然対向車にも注意しないといけないため、非常に走りにくいスリリングな区間だ。特に、新鏡川橋と電停の鴨部の間、さらに朝倉駅前付近にはゆるやかなカーブが存在するため、対向してくる電車が見えにくい。それゆえに特に慎重に運転しなくてはならない。

 さらに、この区間の電停の鴨部・曙町東町・曙町・朝倉・朝倉駅前は電停が道路標示で記されているだけで安全地帯のない、いわゆる「ノーガード電停」となっている。このような電停は、朝倉から東方面の路線である後免付近にもいくつか存在する。大阪や岡山などにもこのような電停は存在するが、『とさでん』はこのような電停が多い。このため、道路の中央に電車待ちの人が立っている光景も珍しくないのだ。

いわゆるノーガード電停が多い『とさでん』。このように道路の真ん中にペイントで電停が示されて入り、電車を待つ人が立っている光景が多い
いわゆるノーガード電停が多い『とさでん』。このように道路の真ん中にペイントで電停が示されて入り、電車を待つ人が立っている光景が多い

 事故などは過去に起きていないのか。高知県警察本部交通企画課に話を伺った。

「平成29年から令和3年7月末までの事故発生状況を調べたところ、路面電車が起因する事故は発生しておらず、走行し辛いなどの苦情等もありませんでした。」との話だった。「また、今から35年前から40年ほど前にかけて完成した国道33号が機能しているため、基本的には地元住民などこの辺りに用がある人が通る抜け道となっており、また、毎日午前7時から9時の間は路線バスなどを除き通行禁止時間を設けています。」とのことだった。地元民ならではの阿吽の呼吸で走行している道路のようだ。

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