ビモータ新型「KB998 Rimini」が500台生産へ! SBKレーサーのストリートバージョンがEICMAでデビュー

ビモータ新型「KB998 Rimini」が500台生産へ! SBKレーサーのストリートバージョンがEICMAでデビュー

 11月5日にミラノで開幕したEICMA2024において、Bimota(ビモータ)の最新ストリートモデルとなる「KB988 Rimini(リミニ)」がデビューした。

 
文/後藤秀之
 
 

ビモータ、そしてSBKの聖地の名前を冠する

 「KB998」はレースに特化したバイクとして設計されており、その作りに妥協は無い。言ってみればSBKレーサーが本体であり、ストリートバージョンである「KB998 Rimini」はレギュレーションのためにこのSBKレーサーに保安部品を付けるなどして公道を走る条件に当てはめたただけとも言える。

 

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公道仕様の「KB998 Rimini」は、SBKレーサーのベースというよりも、SBKレーサーを公道仕様にしたと言った方がいいかもしれないレーシーな仕上がりだ。

 

 

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先に公開されていたSBKレーサー。各部のパーツはグレードが高められているが、レギュレーションの関係もありほぼそのもののデザインとなる。

 

 

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スーパースポーツの最新トレンドを盛り込んだデザインだが、ビモータの名を冠するバイクとしては少々大人しいと感じてしまうかもしれない。

 

 公道仕様の車名に追加された「Rimini」は、イタリアのエミリア=ロマーニャ州に属する県のひとつであり、ビモータ社の所在地であると共にSBKの舞台となるミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリがその郊外にある。そう、来年からSBKを戦うために生まれたKB998に与えられる名前としては、これ以上適したネーミングは無いだろう。

 このSBKレーサーのストリートバージョンである「KB998 Rimini」の生産台数は極めて少なく、2025年の2月24日までに125台が生産され、さらに125台が2025年12月31日までに、FIMのレギュレーションを満たす500台が2026年に生産される予定になっている。

 
 
 

独自のフレームにZX-10R系エンジンを搭載

 「KB998 Rimini」に搭載されるエンジンはカワサキのZX-10R/RR系をベースにしており、水冷DOHC4バルブ直列4気筒の998cc。ボア×ストロークは76.0×55.0mm、圧縮比13.0:1でZX-10R/RRと同じであり、最高出力147.1kW(200CV)/13600rpm、最大トルク111N・m/11700rpmとZX-10Rよりも若干ダウンしている。迫力のあるエキゾーストシステムはアクラポビッチ製だ。

 

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アクラポビッチのエキゾーストシステムが主張する右のリアビュー。赤く塗られた鋼管トレリスフレームの存在感も大きい。

 

 フレームはビモータ製の完全なオリジナルであり、楕円形断面の鋼管トレリスフレームと削り出しのアルミプレートを組み合わせた構造。それにアルミニウムの無垢材から削り出したパーツを溶接して作られたスイングアームを組み合わせ、フロントフォークは43mm径のショーワ製BFF倒立タイプとなる。また、トップブリッジの上にはオーリンズ製のステアリングダンパーが装着されている。

 

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左リアビューでは削り出し部品で構成されるスイングアームが存在感を示す。シングルシーターとなるため、タンデムステップも存在しない。

 

 

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KB998のピボット部分のアルミフレーム。フロントのトレリスフレームとはボルトで結合されている。

 

 

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削り出し部品で構成されるスイングアームは、レーサーを見る限り4ピースタイプとなっているようだ。

 

 ホイールサイズは前後17インチで、フロント120/70Z R17、リア200/55Z R17というサイズのタイヤを履く。ブレーキはフロントが330mm径のディスクローター+ブレンボ製の4ポットキャリパー、リアはディスクローター径220mmでキャリパーはやはりブレンボ製だ。

 全長は2085mmとZX-10R/RRと同じだが、ホイールベースは1454mmとZX-10R/RRよりも4mmほど長くなっている。また乾燥重量は195kgとなっており、ZX-10RRの車両重量が207kgであることを考えると少々重たい印象を受ける。

 

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全長は同じエンジンを積むZX-10R/RRと同じ2085mmと同じだ。下のZX-10Rと比べてみると面白い。

 

 

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スーパーバイクへの参戦も無くなり、エンジンベースとなるZX-10R/RRは生産中止となる可能性が高い。

 

500台が製造され、日本にはカワサキが導入か

 デザインは先に発表されていたSBK仕様に保安部品を付けただけと言って良く、写真を見る限りカウル類の素材にはカーボンが使用されているようだ。大型のカーボン製ウイングレットも装着されており、フロントウインカーはミラーにビトイン、シートはシングルシートとなっている。メーターはカラー液晶タイプで、スイッチボックスにはクルーズコントロールのスイッチなどが確認できる。こうした部品類はZX-10Rのデザインに近いので、流用されている可能性が高い。

 

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逆スラントデザインを採用したアッパーカウル。センター部分にはインテークがあり、公表はされていないがラムエアが効く可能性がある。カウル類は全てカーボン製のようだ。

 

 

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メーターやスイッチ類はZX-10R/RRと共通のものが使用されているようだ。削り出しのトップブリッジの上には、オーリンズ製のステアリングダンパーが取り付けられている。

 

 先日のヘレステストでその実力を見せた「KB998」だけに、このストリートバージョンも期待を裏切らない仕様となっていることは間違いない。生産台数はホモロケーションギリギリの500台となるようで、車両の成り立ちを考えるとKB4と同様にカワサキのディーラー経由で販売される可能性が高い。日本に割り当てられる台数は不明だが、欲しいという人は早めにディーラーに問い合わせるべきだろう。

 

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ヘレステストで1番時計を記録したKB998のSBKレーサー。その実力はすでに折り紙つきと言って良いだろう。

 

 

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「KB998 Rimini」はまず500台しか製造される。日本では、カワサキディーラー経由で販売されることを期待したい。

 

KB998 Rimini主要諸元(2025・海外仕様)

・全長×全幅×全高:2085×862×1205mm

・ホイールベース:1454mm

・シート高:830mm

・乾燥重量:195kg

・エジンン:水冷4ストロークDOHC4バルブ4気筒998cc

・最高出力:147.1 kW (200 hp) / 13600 rpm

・最大トルク:111N・m (11.3kgm)/ 11700rpm

・燃料タンク容量:17L

・変速機:6段リターン

・ブレーキ:F=ディスク、R=ディスク

・タイヤ:F=120/70-17、R=200/55-17

 

詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/419330/

ビモータ新型「KB998 Rimini」が500台生産へ! SBKレーサーのストリートバージョンがEICMAでデビュー【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery2/?gallery_id=419330&slide=1

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