日産が磨き込んできたe-POWERは、エンジンを回して作った電力でモーターを駆動して走るハイブリッド。乗っていて普通に気持ちがいいが、NISMOチューンだとさらに元気になる。日産 ノートオーラNISMOはモーターのトルクを活かし、ムチでも入ったかのようにすっ飛んでいくホットHEVになるのだ!!
※本稿は2024年10月のものです
文:松田秀士/写真:中里慎一郎、日産、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年11月26日号
■e-POWERにパワフルさが加わって超楽しい!
日産 ノートオーラNISMOはエンジンで発電し、その電力でモーターを駆動して走るHV。
オーラNISMOは以前からあったが、今回のモデルは新たに追加された4WD。ベース車となるオーラにも4WDはラインナップされているが、NISMOと付くだけに基準車との大きな違いはリアモーターの最大トルクが+50%(10.2kgm→15.3kgm)に増大していること。
最高出力も+20%(68ps→82ps)となっている。これによって目指したのは、いうまでもなくコーナリング性能の向上だ。
ドライブモードはエコ、ノーマル、スポーツの3種類だが、今回はいきなりスポーツで走り始める。
アクセルをハーフまで踏み込んだだけでフロントノーズを瞬時に持ち上げ、ヘッドレストがなかったらむち打ち症になりそうな強烈な加速! まるでスポーツ系BEVのようなトルクで蹴飛ばされたように飛び出す。はっきり言って一度経験したら病み付きになります。
踏み込んだアクセルをいきなり閉じると急激に回生ブレーキが働いて減速。この連動によるフロントのスクォートとリアのバンプ/フロントのノーズダイブとリアリフト。つまり前後の荷重移動とサスペンションストロークがたまらなく楽しい。
だからアクセルコントロールでクルマの姿勢を作ってコーナリングさせる。このドライビングがこれまでのe-POWERにはなかったアクティブ感! 80km/h以下であればこのレスポンスはとてもデジタルで、80km/h以上では少しばかりファジーになる。つまり安全性を考慮しているのだろう。
個人的にはもっとリアモーターパワーを上げればもっと楽しくなるのでは? と思うのだが、リアモーターへのハーネス重量などを考えるとオーラのパッケージでは限界なのかも。
が、しかし、オーラNISMO(4WD)の走りはホント楽しい!
●日産 ノートオーラNISMO tuned e-POWER 4WD 主要諸元
・全長×全幅×全高:4120×1735×1505mm
・ホイールベース:2580mm
・車両重量:1390kg
・エンジン:直列3気筒DOHC
・総排気量:1198cc
・最高出力:82ps/6000rpm
・最大トルク:10.5kgm/4800rpm
・モーター:F=136ps/30.6kgm R=82ps/15.3kgm
・WLTCモード燃費:―
・価格:347万3800円
コメント
コメントの使い方マイルドHVでない、モーターを駆動に使えるHVの本来の姿だと思ってます。燃費は20km/l、実燃費だと15以下もいて良くはないですが、その分を走りに配分してる
こういうリアトルク、スバルのみならずホンダZR-VやRAV4クラウン、プリウス4WDなど積極的に利用する車は増えてますが
オーラニスモはコンパクトカーの範囲でやってくれたのが大きいです。価格はプリウス4WDやZR-V廉価並ですが小型なのが〇