結局なにが大事なの?? 10年後も自慢できるクルマの[条件]

結局なにが大事なの?? 10年後も自慢できるクルマの[条件]

 世界は脱炭素に向けて進み続けている。今から10年後、クルマの電動化は進み、価値観も大きく変化しているだろう。その時、「10年前に買っておいてよかった」と思えるクルマとは!? 3人の自動車評論家にその考えを伺った。

※本稿は2025年1月のものです
文:片岡英明、国沢光宏、渡辺陽一郎/写真:日産、トヨタ、ホンダ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年2月26日号

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片岡英明氏はこう考える:純エンジンを積む軽量スポーツは人気を集めそう!

V型8気筒のマルチシリンダーエンジン車に乗れるのも今がラストチャンスか!?
V型8気筒のマルチシリンダーエンジン車に乗れるのも今がラストチャンスか!?

 これから先の10年、自動車は全方位のマルチパスウェイでカーボンニュートラルに取り組んでいく。BEV一辺倒になることはないが、CO2削減のために電動化は必至。燃料電池のFCEVやPHEVだけでなくカーボンニュートラル合成燃料や水素エンジンなども実用化されるだろう。

 クリーン化とともに音量規制も厳しくなっている。重くなる要素は大きいが、軽量化は大変だ。となると軽量で純粋なエンジンを積むスポーツモデルはモテモテになるだろう。

 また、時代は燃費指向だからダウンサイジングに舵を切り、マルチシリンダーエンジンは激減する。上質なV型8気筒だけでなく大型のSUVも持てはやされるはずだ。

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国沢光宏氏はこう考える:純エンジン車でありさらにMT車なら申し分なしだ!

今後は燃費や排気ガス、騒音などの規制が進むため、純エンジンスポーツの新車は10年後にはなくなっていそうだ
今後は燃費や排気ガス、騒音などの規制が進むため、純エンジンスポーツの新車は10年後にはなくなっていそうだ

 10年後のことを正確に読めれば自動車評論家などやってないけれど、頑張って予想してみたい。

 おそらく2050年カーボンニュートラルへの道は確実に進んでいると考える。燃費規制や排気ガス規制、騒音規制だって進む。

 当然ながら燃費悪い純エンジン車などなくなっているだろうし、マニュアルミッション車も絶滅していることだろう。マニュアルの免許証を取得する人だって稀少になる?

 ということで、自慢できるのは純エンジン車であり、さらにマニュアルミッション車なら申し分なし。そんな条件で現在のクルマをみると、すでに絶滅危惧種になりつつあります。別記事にて私がピックアップしたクルマたちは、きっと10年後は絶版してる。

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渡辺陽一郎氏はこう考える:普遍的な魅力が10年後の新車では得難いことも大切

実用的な魅力は、10年後のクルマでも現在と同じく備わっている。例えばミニバンの車内の広さなどは10年後に自慢できる要素とはなり得ない
実用的な魅力は、10年後のクルマでも現在と同じく備わっている。例えばミニバンの車内の広さなどは10年後に自慢できる要素とはなり得ない

 10年後に自慢できるクルマの条件として、まず10年後でも色褪せない普遍的な魅力を備えることが挙げられる。

 ただし実用的な魅力は、10年後のクルマでも、現在と同じく備わっているだろう。例えばミニバンの車内は、10年前のクルマでも現行型でも同様に広く、自慢できる魅力ではない。10年後に自慢するには、普遍的な魅力が10年後の新車では得難いことも大切になる。

 例えば今から10年前の2015年に売られていた新車では、S660、CR-Z、アルトワークス、iQ、WRX STI(6速MT)、ジューク、FJクルーザーなどを今でも所有していると自慢できそうだ。別記事では、そのような車種を現行車から選んでみた。

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