ベストカー本誌の過去記事から名企画・歴史的記事をご紹介する「ベストカーアーカイブ」。今回は、消え去ったクルマたちにスポットを当てた2014の年企画「敗れざるクルマたちが残したのもの」から、消えていったメーカーの「新技術」たちをプレイバック!(本稿は「ベストカー」2014年3月26日号に掲載した記事の再録版となります)
文:永田惠一
登場時注目され、その後消えていった「新技術」たち
過去メーカーが開発し消え去った、印象に残る「新技術」の主だったものを取りあげたのが上の表。この中から、特に注目を集めたものをピックアップしてみた。
まずは5バルブエンジン。バルブ面積が広く取れるため吸入量が増え、バルブが小さく軽くなるため高回転化が可能になり、出力向上につながるという機構。
しかし、実際には部品点数が増えることにより機構が複雑になり、コスト高といったデメリットが多く姿を消す運命に。
アクティブサスは通常コイルスプリングとダンパーで支えるクルマの荷重を、エンジンで起こした油圧を使ったダンパーで支えるもの。
メリットはロールやノーズダイブといったクルマの上下左右前後の動きを能動的(アクティブ)に制御できること。
が、クルマの動きを半ば強引に減らすことに不自然さを感じたり、標準サスに対して100万円高となるコストなど、デメリットが多く消えていった。
完全に消えたわけではないサンドイッチフロアは、キャビンのフロア部分を2階建て構造にするもの。
将来のEV化の際にバッテリーを置くスペースが確保でき、衝突時にエンジンを1階部分に落とし込めるので安全性が高いなどの利点が主張されていた。
しかし、重心の高さで操縦安定性が不利になる、あるいはキャビンを広くできないなどのデメリットもあった。
現在、i-MiEVがこれを採用、技術の意志は今も受け継がれている。
(写真、内容はすべて『ベストカー』本誌掲載時のものですが、必要に応じて注釈等を加えている場合があります)
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