日本にレクサスブランドが入った当初から販売されていたGS。国内レクサスと共に生まれ、共に成長してきたレクサスブランドを象徴するクルマだ。グランドツーリングセダンを名乗る実力は伊達じゃなく、国産セダンの中でも快適かつ心地よい運転を楽しめる、屈指のドライバーズカー。そんな良いクルマが、近々認定中古車から消えてしまうかもしれない。愛車にするなら今だ。
文:佐々木 亘/画像:トヨタ、レクサス、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】唸るV6に吼える直4! イマこそねらい目な四代目GS一挙公開(16枚)画像ギャラリー乗り味を極限まで磨き上げた最終型
GSの最終型は2015年11月実施のマイナーチェンジモデルだ。ヘッドランプ・スピンドルグリル・フロントバンパー・リアコンビネーションランプのデザインを一新し、より精悍な印象になった。2016年には一部改良でGS200tを追加、2018年にはBlack Sequence、2020年にはEternal Touringが特別仕様車として設定され、2020年9月7日に販売を終了している。
マイナーチェンジで大きく変わったのは、内外装はもちろん、GSの魂とも言うべき乗り味だ。安定した操縦性と乗り心地を追求するため、パネルを面で結合し、剛性の向上と振動の減衰特性を高める構造用接着剤を広範囲に使用。また、細かいピッチで溶接してボディ断面変形を抑制するレザースクリューウェルディングやスポット溶接の打点増しなど、ボディ接合部の高剛性化を果たした。さらにセンターピラーなどにホットスタンプ材を使用し、高い強度と軽量化を両立している。
GS350の2WDとGS300には、フロントにパフォーマンスダンパーを装着して乗り心地と静粛性を向上させた。また、GS450hとGS350 AWDを除く全車に、トルセンLSDをメーカーオプションとして設定し、コーナー立ち上がりなどでのダイナミックな加速や、減速時のスムーズで安定感のある挙動を確保している。
安全性能では全車にレクサスセーフティシステムプラスを標準装備した。心おきなく走るための先端テクノロジーが詰まっている。
筆者のおすすめは、HEVならバランスの良いGS300h、純ガソリンエンジンなら圧倒的なパワーとレスポンスを備えたGS350。グレードはIパッケージかバージョンL、もしくはF SPORTを選ぶとGSの持つ魅力を最大限楽しむことができるだろう。
中古車買うならオーナーズラウンジも使えるCPOがいいのだが
レクサスの中古車は、レクサス認定中古車「CPO」を買うか、レクサス以外の中古車販売店で買うかで、購入後の楽しみ方が変わってくる。レクサスディーラーは会員制サービスのような仕組みを取っており、レクサス販売店で新車・中古車を購入したか否かで、ディーラーの対応が変わってくるのだ。
レクサスライフを満喫するなら新車か認定中古車を購入して、正規のレクサスオーナーになるほかない。ただ、CPOには厳しい認定基準があり、最近は基準を満たさないGSが最近増えてきている。
認定基準の一つが、初度登録から7年以内であることなのだ。執筆現在で2025年だから2018年以降のモデルしかCPOにはなれないということ。最後の一部改良モデル以降の個体だけが、認定を受けられるのである。
当時はGSの人気は大きく落ち込み、生産台数も少なくなっていた頃。しかし、最終生産年が2020年で、今から5年前ということを考えると、ちょうど買い替え時期とも重なる頃だ。
2025年9月頃までは、認定中古車の在庫が少し多くなりそうだが、それ以降は在庫の補充がほとんどなく、減る一方となるだろう。GSの認定中古車を狙っているなら、今年の夏までに良いクルマを探しておきたいところ。
FRドライバーズカーには魅力が多数あり、サイズ感が近いFFのESでは、やっぱりGSの代わりにはなり切れない。国産最高峰のFRドライバーズカーを手に入れるなら今しかないぞ。
レクサス各店舗には、CPOサイトには掲載されない貴重なGSが眠っている可能性もある。本気でCPOのGSを探すなら、実店舗へ足しげく通って欲しい。


















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