世界をまたにかけたスバル ドミンゴ! 個性派ワゴンのベースは愛好者も多い意外な軽自動車だった!?

世界をまたにかけたスバル ドミンゴ! 個性派ワゴンのベースは愛好者も多い意外な軽自動車だった!?

 現在、国内ラインナップには3列シート車を持たないスバル。しかし過去にはエクシーガやトラヴィックなど個性的な3列シートモデルをラインナップしていた過去があった。なかでも特に個性的だったのが、1983年から1999年まで2世代に渡って販売されていた「ドミンゴ」だ。このドミンゴ、近年は海外でも人気が高まっているというのだが、果たしてどんなモデルだったのだろうか?

文:小鮒 康一/画像:スバル

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軽自動車をベースに7人乗りに仕立てていたドミンゴ

ベースは農道のポルシェことサンバーのワンボックスタイプである4代目サンバートライ。初代ドミンゴは1983年登場。
ベースは農道のポルシェことサンバーのワンボックスタイプである4代目サンバートライ。初代ドミンゴは1983年登場。

 初代ドミンゴが登場したのは1983年9月のことで、ダイハツ シャレードが先陣を切って人気を博していた「リッターカー」のジャンルに投入されたもの。

 このリッターカーとは名前の通り1Lのエンジンを搭載した経済的なコンパクトカーだったのだが、ドミンゴが特徴的だったのは、7人分の座席を備えたマルチパーパスカーだったということだ。

 このドミンゴのベースとなったのはスバルの軽自動車として知られるサンバーで、ボディシェルはサンバーのものを使いつつも、大型のバンパーなどで軽自動車枠を超えるサイズとなっていた。

 といっても車室内のサイズはサンバーのままで、巧みなシートレイアウトによってなんとか7人が座れる空間を実現していたのが大きなポイントだった。なお、駆動方式はRRのほかパートタイム式4WDも用意されている。

たくさんの名前はたくさんの国で愛された証拠?

欧州では日本より1年はやく登場していた2代目ドミンゴことリベロ
欧州では日本より1年はやく登場していた2代目ドミンゴことリベロ

 この非常にコンパクトなボディでありながら、7人乗りでしかも4WDの設定もあるということが、多くのユーザーに受け、なんと海外でも欧州では「リベロ」、スウェーデンでは「コロンブス」、イギリスでは「スモー」と異なる名称で販売されたほか、台湾では現地でノックダウン生産もなされていたのだ。

 そんなドミンゴは1986年6月には解放感溢れる「サンさんウインドウ」を備えたモデルを追加し、1.2Lエンジンを搭載するフルタイム4WDモデルを設定するなどし、ベースのサンバーがフルモデルチェンジを果たした1990年以降も継続販売がなされ、1994年6月に2代目が登場するまでラインナップされ続けていた。

 このように1994年に2代目にフルモデルチェンジを果たしたドミンゴだったが、欧州では1993年から2代目モデルが先行して販売されており、この辺りを見ても海外での評価が高かったことが窺い知れる。

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