2026年4月1日から、自転車の交通違反について青キップ制が導入される。クルマで走っていたり、歩行者として路上にいる時に、無謀な自転車によって危険を感じることもあったが、これで安心……なのか? 自転車ユーザーへの影響は!?
※本稿は2025年7月のものです
文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部、AdobeStock ほか
初出:『ベストカー』2025年8月10日号
青キップ制導入で何が変わる?
2024年5月に自転車の交通違反について青キップ制を導入するという改正道交法が参議院本会議で可決され成立。2年以内に施行されるとされていたなか、警察庁は2026年4月1日から自転車への青キップ制導入を開始する方針を発表。
青キップ制とは『交通反則通告制度』によって、車両で軽微な違反をした場合、刑事処分ではなく、反則金を納入することで刑事罰が科せられないという制度だ。対象となるのは16歳以上(赤キップは14歳以上が対象)。
その背景には、自転車事故件数の高止まりがある。2024年の自転車関連の事故件数は6万7531件で、近年はこのレベルで推移。
さらに違反件数の増加。2024年は5万1564件で、2015年の1万2018件比で4.3倍。とはいえ、実情は無罰の警告が大勢を占める。
これまで自転車は青キップ制から除外されていた。もしも違反で取り締まられた場合は一発赤キップとなり、略式裁判(本裁判もあり)など、処罰の手続きは煩雑。さらにこの場合、反則金ではなく罰金となり金額も高いうえ、前科となる。
青キップ制の導入により、軽微な違反と重大違反が分けられるのは、自転車サイドとしてはメリットだ。
その一方で、青キップ制の導入により取り締まりがしやすくなり、従前は見逃されていた違反が取り締まられるようになる。つまり、取り締まり件数は飛躍的に増えることが予想できる。青キップ制の導入は、自転車にとって諸刃の剣となるのだ。







コメント
コメントの使い方