水素エンジンGRヤリス ラリー2 H2コンセプトでフィンランドを沸かせたのに続き水素サウナでカーボンニュートラルをアピール! 命の次にサウナが大事なフィンランド国民の心を鷲づかみにしそうだ。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】むしろクルマづくりよりこだわる!? トヨタ製水素サウナの「整い力」が想像以上だった!!(6枚)画像ギャラリートヨタの中嶋裕樹副社長も水素サウナでしっかり整った
ラリー・フィンランドが開催されているフィンランドのユバスキュラ市にトヨタ自動車の中嶋裕樹副社長の姿があった。白いTシャツと黒いサウナパンツを履き、手にはサウナハットを持っている。
「CTO(最高技術責任者)としてではなく、ひとりのサウナファンとして、水素サウナが気になって来ました。とにかく水素を身近に感じてもらえるにはどうしたらいいのか? メンバーが考えて出したひとつの答えが水素サウナです。クルマづくりよりもうるさいかもしれませんよ!」。
そう話してサウナハウスに入っていった。
水素サウナはサウナストーブの燃焼に水素を使う。水素はカートリッジ式のタンクから供給され、従来の薪や電気といった加熱方式とは違い、水蒸気と暖かい空気のみが発生するのが特徴。その一方で柔らかく心地よい熱が生まれる伝統的なスモークサウナの本質を再現することを目指している。
水蒸気のおかげで苦しくない! 水素サウナでの整い方!
具体的には、水素の炎と暖かい空気がサウナストーンの間を通り抜け、石を全方向から均等に加熱し、やさしく包み込むように熱が広がっていくように設計されている。これにより、水をかけたときに生まれる心地よい蒸気「ロウリュ」を生み出すことができるという。
水素サウナを体験した中嶋副社長の第一声は「ああ気持ちいい。いい汗かきました! 早く熱が身体に伝わり、冷めにくいのがいいですね。ほかのサウナと違い水蒸気のおかげで喉が渇くことがありません。だから整いながら会議がやれることを発見しました。サウナ好きとして申し分ありません」。
相変わらず豪快で面白い中嶋副社長だが、仲間たちと一緒に水風呂代わりにユバスキュラ湖に入り、笑顔で立ち泳ぎする姿が素敵すぎる。水素サウナを実現した多くの関係者への感謝のカタチなのかもしれない。
水素を身近に感じ、安心して使う取り組み
WRCを戦うTGR-WRTはユバスキュラ市を拠点とし、GRヤリスラリー1の組み立てや整備を行っている。町一番の企業になりたい、ユバスキュラ市に何か貢献したいとユバスキュラ市、TGR-WRT、トヨタ・モビリティ基金(理事長 : 豊田 章男)が連携し、2024年にCefmof(セフモフ)が誕生した。Cefmofは、水素を活用したユバスキュラ市のカーボンニュートラル化を支援している。
ラリーフィンランドの開催に合わせ、水素バスの運行や水素グリルで焼いたハンバーガーの試食や水素ラジコンカーの体験などさまざまなイベントが行われたが、なんといっても関心が高かったのが今回紹介する水素サウナだ。
世界一のサウナ大国はクルマよりサウナの方が多い!?
フィンランドは世界一のサウナ大国で、人口560万人余りに対し、クルマの所有台数は約280万台、サウナはというとなんと約300万個あるという。自宅のほか夏の間使う別荘にも必ずサウナがあるという。
彼らにとってサウナは言葉では言い表せないほど身近で大事なものだ。フィンランドのサウナは薪を使うタイプが人気だ。遠赤外線で温まる伝統的なサウナの楽しみ方だ。もしも、薪の代わりに水素を使ったらどうだろう? 水蒸気で温まる水素の特性を生かすことができるのではないか?
思いついたら実行あるのみ。Cefmofのメンバーが世界一のサウナメーカー、ハルビアに掛け合ってプロトタイプを作ってしまった。その間1年余り、スピードは情熱の証だ。










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