オプカンでも使われている技術をさらに活用!! TOYO TIREの「THiiiNK」ってなんだ!?

オプカンでも使われている技術をさらに活用!! TOYO TIREの「THiiiNK」ってなんだ!?

 TOYO TIREが独自のタイヤ設計基盤を再構築した新技術体系「THiiiNK」を発表! 材料、シミュレーション、パターン設計を統合し、開発の高精度化と迅速化を同時にねらう戦略だそうだ。今後開発するすべての製品にこの技術体系が適用されるとのことだが、つまり一体どういう技術なの!? さっそく整理してみようじゃないですか!

文:ベストカーWeb編集部/画像:TOYO TIRE

【画像ギャラリー】材料、シミュレーション、パターン設計の三本柱!! TOYO TIREがめざす次代のタイヤづくり「THiiiNK」!(3枚)画像ギャラリー

TOYO TIREが新時代に向けて発進/発信!

今後TOYO TIREの製品には「THiiiNK」の技術体系が適用される
今後TOYO TIREの製品には「THiiiNK」の技術体系が適用される

 TOYO TIREは2025年10月2日、自社の新技術体系として「THiiiNK(シンク)」を確立し、それを今後の全製品に適用していくという方針を発表した。

 EVの普及や自動運転技術が発展していく昨今、静粛性や低転がり抵抗、耐摩耗といった要求も一段と厳しくなっている。加えてセンサ統合やリアルタイムデータ連携などの新機能対応も迫られる中で、TOYO TIREは設計基盤そのものを刷新! それが「THiiiNK(シンク)」だ! 

 THiiiNKの柱は3つ。ナノ領域で材料を見極めて設計する「Nano Balance Technology」、ドライビングとタイヤの双方を進化させるシミュレーション技術「T-MODE」、機能と造形を同時に磨き上げる「パターン設計技術」の三本柱だ。

 個別に磨かれてきた要素を結ぶことで、矛盾しがちな性能を同時に引き上げていく道筋を目指す。そぞれの技術をさっそく確認してみよう!

これからのタイヤを支える三本柱!

THiiiNKの三本柱を図にしたコンセプトイメージ
THiiiNKの三本柱を図にしたコンセプトイメージ

 「Nano Balance Technology」は分析、解析、素材設計、加工を横断的に扱い、ゴム材料に対し分子(ナノ)レベルでの「観察」「予測」「機能創造」「精密制御」を行うものだ。それによって本来背反するはずの低転がりとウェット制動を高次元で両立する。

 これは、同社の低燃費タイヤ開発を支える基盤でもあり、トラックやバスといった商用向けタイヤでは、燃費改善と環境負荷低減にも寄与している。

 「T-MODE」は1987年に、国内タイヤメーカーとして初めてスーパーコンピューターを導入して以来磨いてきたシミュレーション技術の結晶。2019年からは、AIを組み合わせて設計精度とスピードを引き上げることに成功した。

 「パターン設計技術」は、北米で支持を得る「OPEN COUNTRY」シリーズなどを代表とするような、意匠と機能の共存を果たしたデザイン技術のこと。2004年に、アメリカ・ジョージア州に海外拠点を設立して以来、「TOYO TIRES」「NITTO」の2ブランドを展開し多くの支持を受けてきた。

大学との共同研究も実施中!?

人気シリーズOPEN COUNTRYで培った経験ももちろんTHiiiNKに活用
人気シリーズOPEN COUNTRYで培った経験ももちろんTHiiiNKに活用

 さらにTOYO TIREは、現在大阪大学と早稲田大学で共同研究を実施中。それを通して機能と見た目を総合評価した多数の候補を一括で可視化し、設計者が最適解を選び取りやすくする枠組みを検討しているとのことだ。経験知をデータとして表に出し、品質と意思決定の速度を同時に高めていく狙いだ。

 同社は今後、THiiiNKを全製品に適用していく方針。単一の新素材や新形状のお披露目ということではなく、開発の作法をアップデートすると宣言したこの発表。日々更新されていく次世代モビリティに注目が集まるなか、それを支える足元も要チェックだ。

 

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