2025年10月8日、日産は新型リーフの日本仕様「B7」グレードを発表しました。2010年に初代が登場して以来、約15年にわたって日本のBEV市場をけん引してきたリーフですが、今回の新型モデルでは、一充電航続距離が最大702km(WLTC)まで到達。従来モデルから大きく進化した新型リーフ日本仕様「B7」の詳細をご紹介しましょう。
文:吉川賢一/写真:NISSAN
【画像ギャラリー】「実用重視」から「選びたくなる一台」へと大きく進化を遂げた 日産新型「リーフ」(15枚)画像ギャラリー見た目も中身も、従来型とはまったく別の次元に
クロスオーバースタイルへと大きくイメージチェンジをした日産新型リーフ。ボディサイズは全長4360×全幅1810×全高1550mm(日本仕様)と、先代(全長4480mm)よりも全長が120mm短くなった一方で、全幅と全高は拡大されており、これによってより堂々としたプロポーションとなりました。まさに「アリアの弟分」といったサイズ感です。
大きく変わったのは見た目だけでなく、上級BEV「アリア」と同じCMF-EVプラットフォームをショートホイールベース化(マイナス85mm)して採用したほか、リアサスペンションも従来のトーションビーム式からマルチリンク式となるなど、中身も大きく進化。先代と同じくCセグメントの小型車ではありますが、より上級なモデルへと移行されており、これによって走行性能、静粛性、乗り心地のすべてで「ワンランク上の領域」へと到達していることが予想されます。
上質なインテリアは圧巻
エクステリアデザインは、2021年に発表されたコンセプトカー「チルアウト」をベースに磨きをかけたデザインで、特徴的な「二III(ニッサン)」テールランプなど個性的なディテールが取り入れられつつも、特徴的な新フェイスや流麗なサイドライン、ホイールデザインとの調和がとれており、完成度の高い造形となっています。
タイヤサイズは、最大19インチを採用しながらも、EV専用プラットフォームならではの恩恵によって最小回転半径は5.3mという高い取り回しのよさを確保。大径タイヤにありがちな路面からの突き上げに関しても(前述したように)リアにサスペンションにマルチリンク式が採用するなど、しっかりとした対策がなされています。
ただ、新型リーフでもっとも注目すべきは、何といってもインテリア。BEV特有のフラットなフロア構造によって足元の開放感が大幅に向上しており、運転席前のメーターディスプレイも高精細表示で美しく、インパネ中央には12.3インチのデジタルディスプレイを標準装備。上級グレードには14.3インチのデュアルディスプレイが設定されます。
GoogleマップやGoogleアシスタント、Google Play、Apple CarPlay/Android Auto、車内Wi-Fi、ワイヤレス充電器、調光式パノラミックルーフなど、快適装備も充実しており、シートやステアリングホイールの本革素材や、ダッシュボードを覆うファブリック素材の質感も高く、内装の質感は、Cセグメントにおける世界的なベンチマークであるフォルクスワーゲンの「ゴルフ」を超えたと感じるほど。先進運転支援技術としては、メーカーオプションとして「プロパイロット2.0」を設定しており、日産独自のアドバンテージもしっかりと備えるなど、新型リーフは日産が本気で「プレミアムCセグメント」に勝負を挑むモデルに仕上がっているといえそうです。



















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