航続距離700km超 売れるか!? どうだ!?? 日産「新型リーフ」がクロスオーバースタイルに激変して「技術の日産」復活を狙う

実航続距離は500km前後か

 日本仕様のリーフ「B7」グレードには、78kWhのバッテリーが搭載されており、一充電航続距離は最大702km(WLTC)と公表されています。これまでの(筆者の)BEV試乗経験から、実際の航続距離はおおよそ0.7掛けの490km程度になると考えられ、計算上では、東京から姫路(約450km)や富山(約450km)、盛岡(約450km)といった都市まで、一充電で走破できることになります。

 また、150kW級の急速充電器にも対応しており、日産によると「35分で充電量10%から80%までリカバリーできる」性能を有しているとのこと。BEVでの長距離移動には「充電」というストレスがつきものでしたが、新型リーフは、長距離ドライブでもストレスを感じにくく、実用性も十分確保されているようです。

 車両価格は、ベースグレードの「X」が税込518万円、上級グレードの「Z」が税込599万円。アリアの最安グレード「B6 2WD」が税込659万円であることを踏まえると、かなり手の届きやすい価格設定といえます。政府補助金(R7年)は89万円が適用される見込みです。

2代目リーフよりも間口が広くなった、新型リーフのバックドア。タイヤハウスの張り出しも若干小さくなるなど細かな改良によって使い勝手が向上している
2代目リーフよりも間口が広くなった、新型リーフのバックドア。タイヤハウスの張り出しも若干小さくなるなど細かな改良によって使い勝手が向上している

現時点でもっともバランスの取れた国産BEV

 新型リーフは、ジャパンモビリティショー2025にも出展されていましたが、エクステリアは写真で見るよりもはるかにスタイリッシュで、タッチスイッチや新デザインのステアリングホイールなどインテリアの質感も高く、次世代の日産デザインをまとったリーフをようやく見ることができ、元日産社員としてほっとしました。

 現場でお話を伺った、日産の商品企画部チーフプロダクトスペシャリストの遠藤慶至氏は「先代モデルからすべてを刷新した新型リーフは、現時点で日産が誇る最高レベルのBEVに仕上がっている。お客様にはきっとご満足いただけると確信しています」と力強く語ってくれました。

 グローバルでは、ミドルクラスSUVタイプのBEVが乱立していますが、価格を抑えつつ扱いやすいCセグメントサイズの小型BEVには、この先も大きな可能性があると感じます。新型リーフは、現時点でもっともバランスの取れた国産BEVといえるでしょう。

【画像ギャラリー】「実用重視」から「選びたくなる一台」へと大きく進化を遂げた 日産新型「リーフ」(15枚)画像ギャラリー

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