一時期もてはやされていたものの、販売停滞期に入ってしまったBEV。世界中の自動車メーカーが「やっぱりBEVだけじゃなくPHEVやHEVも作ろうかな……」と方針転換。BEVの未来は? 10年後に「名車」となっているBEVは存在するのか!?
※本稿は2025年11月のものです
文:山本シンヤ/写真:日産、レクサス、ヒョンデ、ポルシェ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年12月10日号
現時点ではゼロだが記憶に残るモデルは存在
「10年後に価値が上がっていそうなBEV」という無理難題。残念ながら現時点でそんなクルマは存在しません(笑)。
そもそも現在のBEVのリセールバリューは最悪といっていい状況で、なかでも輸入モデルの高価格帯のモデルは「登録しただけで半値」というクルマも残念ながら存在します。
逆を言えば、リセールを考えず“使い倒す”気持ちで選ぶのならば、中古BEVは超バリュー選択と言えます。実際に航続距離500km前後のプレミアム系モデルが500万円台から購入可能。
ちなみに内燃機関モデルは信頼・耐久性では10年くらいまったく問題もないレベルですが、BEVはさすがに初代リーフ(それも初期型)のセグ欠け問題のようなことはないものの、現行モデルでもバッテリーの劣化は多かれ少なかれ確実にあります。
もちろん長期保証を謳うメーカーもありますが、ユーザーはすべてを鵜呑みできるかというと!? 名車になる前に、やることがたくさんありすぎ……。
ただ、10年後に記憶に残るBEVはいくつかあります。例えば「BEVでもやっぱりポルシェだね」をリアルに感じさせてくれたポルシェ タイカンや、「BEVとは思えないほど楽しい」とクルマ好きもうならせたヒョンデ アイオニック5Nなどは、名車に近い存在かと。国産車はよりハードルが上がりますが(汗)。
あとは、JMS2025で公開された6輪のレクサスLSコンセプトや、次期GT-Rと噂される前回のJMSで公開された日産 ハイパーフォースが本当に市販化されれば、その器になりえるかなと!?
FCEVに10年後の名車はあるのか!?
水素を燃料に自家発電できるBEVであり、素早いエネルギー補給が可能なモーター駆動車としては理に適っているが、インフラの圧倒的な少なさが普及を阻む最大の課題。
TOKYO H2プロジェクトが軌道にのれば「使う」が増えることを期待。FCEVを量産化した意味だと、ミライとネッソ、どちらも名車だと思う。























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