2025年9月に24年ぶりの復活を果たしたホンダ プレリュード。往年のデートカーが「スペシャルティクーペ」という当時そのままのキャラクターで復活してくれたのは嬉しいかぎり。しかしテリーさん、「タイプR」のウワサにご立腹!?
※本稿は2026年1月のものです
文:テリー伊藤/写真:西尾タクト
初出:『ベストカー』2026年2月10日号
新型プレリュードは高価なのか?
24年ぶりに復活したプレリュードの価格は617万9800円。クルマ好きの仲間に聞くと、みんな「高い!」と嘆くが、そろそろ新車価格の常識をアップデートしたほうがいいのかもしれない。
日本は今、値上げの嵐が吹き荒れている。マンションも日用品も、ハンバーガーだってお菓子だって値段は上がるいっぽうだ。プレリュードも高いのは確かだが、昔より性能は大きく上がっているわけだし、やむを得ない。
フェアレディZとほぼ同価格ということもあって、「排気量2000cc車の値段じゃない」という人も多いが、排気量でクルマの価値を測る時代はずいぶん前に終わっている。むしろ、できるだけ小さなエンジンで高い性能を出すほうが値打ちのある時代になっているのだ。
というわけで、まず「価格が高いのではないか問題」は「やむを得ない」という結論でクリアしたことにする。次は「フロントマスクがほかのクルマに似てないか問題」である。
これは擁護しにくい。プリウスに似ているのは否定できないし、そもそもトヨタのハンマーヘッド顔でプリウスに限らず、いろんなクルマに似ている。クルマのデザイナーの思考というのは、メーカーの垣根を超えて似てしまうものなのだろうか。
こうなればもう、生成AIに頼るのも手だろう。「ほかに似ているクルマがなく、かっこいいプレリュードのデザインを100個考えて」と頼めば、あっという間にできてくるはず。
もしかしたら、すでに多くのデザイナーが生成AIの力を借りているような気もするし、2030年代、2040年代に向けて、どんなクルマを作ればいいのかAIに聞いている開発者もいそうだ。
これからは「俺にはわからん。教えてくれ」とAIに素直に聞ける人が有利なのかも。「才能はないけど文句は言う」という厄介な人が、面白いものを生み出していくのかもしれない。
タイプRだけは作っちゃいけない!
プレリュードに話を戻す。このクルマの最大の長所は、SUV、ミニバン、軽自動車だらけのこの時代にスペシャルティクーペとして出てきてくれたことだ。それだけで価値があるし、感謝したくなる。
それもパワーにものを言わせてガーガー走るわけではなく、スマートに乗れるのがいい。最近の2ドアクーペは本格的なスポーツカーばかりで、プレリュードのようなカジュアルなクルマはめずらしい。
このあたりがトヨタの「GR」とまったく違うところだ。日本のスポーツカーはよく言えば求道者、普通に言ってオタクなところのあるクルマばかりだが、プレリュードにその匂いはしない。だから女性にもウケるだろうし、スポーツカーに興味のない若者たちにも人気が出そうな感じがする。
ボディカラーが4色しかなく、しかもパステルカラーなどの明るい色がないのは残念だが、ワングレードで、それほどクルマに詳しくない人でも迷わないのはいいところ。プレリュードは「普通の人」が買えるクルマであるべきなのだ。
ベストカーに「プレリュードのタイプRが計画されている」という不穏なスクープ情報が出ているが、私に言わせれば、それは最大の悪手。どこまで進んでいるのか、そもそもその情報の真偽がどうなのかもわからないが、プレリュードをオタクのクルマにしてはいけないのだ!
プレリュードに必要なのはタイプRではなくコンバーチブルだ。大企業は社会に貢献する責務があり、ホンダはクルマで街を明るくしないといけない。タイプRなど作っている場合ではないのだ。ベストカーのスクープ、今回ばかりは外れていてくれと願うばかりである。
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