初代デビューが1959年という古参の小型汎用/中型バス、いすゞ ジャーニー。残念ながら2021年に絶版となっているが、ここでご紹介するカタログに掲載されているのは1973年3月登場のモデル。1993年まで生産された名車だ!!
●今回の車両:ISUZU ジャーニー(U-BL38/U-BE28)20/22/26/29人乗りマイクロバス
(記事の内容は、2025年6月現在のものです)
執筆/バスマガジン編集部 カタログ提供/難波 有
※2025年6月発売《バスマガジンvol.129》『懐かしバスのお宝カタログ』より
■高級乗用車(ハイソカー!!)のイメージすらある運転席回りには“良き時代”の面影を感じる
いすゞ ジャーニーは1959年に初代がデビューした小型汎用/中型バスの名称だ。このページで紹介しているカタログの車両は、1973年3月に登場したモデルで、標準ボディをジャーニーM、ロングボディがジャーニーLと呼ばれている。
さらにヘッドライトが角形4灯に変更された後のモデルということから、1987年以降のものであることがわかる。
またこの世代から、固定窓を装備してシートピッチを拡大した、最上級グレードとなる「カスタム」が登場した。なお、デビュー以来初となるフロントグリルの大幅変更も施されている。
エンジンはデビュー時には、エルフと同じ85psを発生する直4、2.8Lディーゼルと、100psを発生する3.6Lディーゼルの2種が搭載されていた。
しかしこの世代になると1990年に「平成元年排出ガス規制適合」の125psを発生する4.3Lエンジンを搭載、より進化したものになっている。トランスミッションは当初より全車フロアシフトの5速MTのみで、これは小型トラックのエルフと共通だ。
なお、フロントのエンブレムがグリルに配置された2代目の社章と、グリルの上に配置された「ISUZU」ロゴというコンビネーションスタイルは、1977年頃に変更設定されている。
このジャーニーのパッケージングは、標準長のMとロングボディのLのどちらにも26名〜29名乗りが設定されている(幼児車を除く)。ゆったりしたシート配列で個々が広々と過ごせる20〜22名乗りは、トップグレードの「カスタム」のみに設定。完全な差別化を図っている。
その一方で[キンダーバス]のグレード名で設定される幼児送迎車には、42〜49名の定員を設定し、キャブオーバー車ベースならではの高い汎用性能を発揮する。
このカタログはちょうどバブル期の頃に発行されたものだが、誌面からバブリーな印象はない。人物も走行写真のドライバーが写っているのみで、ページが淡々と進むあたり、質実剛健ないすゞらしさを感じる。
車内や運転席回りの洗練されたデザインは、当時の乗用車でも流行っていた直線基調のもの。特にインパネやステアリングホイールのスポークは、素材感やカラーも含め、当時の高級セダン並の質感がある。
センターコンソールには、オーディオ機器がコンポーネンツスタイルで重ねられ、インパネ部分のみの見え方はバスのものでは無いかのようだ。
カタログ写真の中で、車内をやや俯瞰気味に見せるカットでは、ステアリングホイールが水平に近い角度になっていることがわかるため、このあたりでやっと“バス感”を感じるほど。また、サイドブレーキがステッキ式な点に、当時としてもややレトロ感というかトラック・バス感を感じることができる。
扉はドライバー乗降用のほかには折戸の中扉が1カ所。特装車などには仕様によってリヤに観音開き扉の設定も紹介されている。
この特装車ラインナップとして、キャンピングカー、商品展示車、移動図書館車、広報車などが提案されているあたり、やはり20世紀のムードが漂う。なんともしみじみと楽しいカタログなのである。
【画像ギャラリー】バブル期のカタログなのに浮かれた感じが一切ない!! 実直に日本を走ったいすゞ ジャーニーをカタログで見る(10枚)画像ギャラリー











