フェラーリがニューモデルを発表した。しかもクルマじゃない、なんとヨットだ! 超が付くお金持ちなら確かにヨットも買えるだろうけど、どうやらフェラーリのモデルはガチの競技仕様らしい。耐久レースを戦うハイパーカーの思想や技術を海へ持ち込み、見た目には512 BBを思わせるツートーンまで盛り込んだ、とんでもなく本気の1艇を紹介!
文:ベストカーWeb編集部/写真:フェラーリ
【画像ギャラリー】いったいいくらするのよ!! 「ハイパーセイル」のお姿をたっぷり!!(8枚)画像ギャラリークルマじゃなくてヨット!! でも中身はフェラーリそのもの
フェラーリが公開した「Hypersail(ハイパーセイル)」は、全長100フィートのフライング・オーシャン・モノハルだ。モノハルとは船体が1つの形式のこと。双胴船(カタマラン)のように左右2つの船体を持つタイプではなく、1本の船体で勝負する王道のスタイルである。とはいえ中身はかなり先進的で、フォイルによって高速時に船体を水面から持ち上げ、波との接触を減らしながら走る構想だ。
面白いのは、これが単なる富豪向けの遊覧ヨットではないところだ。フェラーリはこのプロジェクトを、耐久レースの世界で培ってきたDNAを海へ拡張する挑戦と説明している。実際、空力、エネルギー管理、システム統合、荷重制御といった発想は、ル・マンを戦うハイパーカーと地続き。さらに船体の安定制御には、フェラーリのクルマで使われているサスペンション制御ソフトウェアの知見も活かされたという。要するに「船を作ってみました」というより、「海で戦うためにフェラーリ流のマシンを作りました」が正解に近い。
しかもこのHypersailは、風力に加えて太陽光や運動エネルギー回生も活用し、100%エネルギー自給を目指すという。速さだけでなく持続可能性まで本気。さすが跳ね馬、海に出てもやることがいちいち大げさで頼もしい。2026年に全貌公開予定というから、クルマ好きとしても放っておけない存在だ。
512BBのツートーンまで引用!! 気になる価格は未公表
今回の発表でとくにクルマ好きの目を引くのがリバリーだ。フェラーリは新色Nuovo Giallo Fly(ヌオーヴォ・ジアッロ・フライ)とGrigio Hypersail(グリジオ・ハイパーセイル)の組み合わせを採用し、このカラー分割が統合型リバリーである512 BBのスタイルコードを想起させるとしている。つまり、ただの派手な黄色い船ではない。あの512BBのツートーン感を、現代のレーシングヨットに落とし込んだのである。これは刺さる。かなり刺さる。
しかも見た目だけの話でもない。Ferrari Monza SP1/SP2の純粋なプロポーション、499Pのグラフィック構成、さらにF80など最近の跳ね馬とも通じる処理が盛り込まれ、フェラーリのハイパーカーや象徴的モデルとのつながりを強く意識したデザインになっている。要するに「海の上にある別物」ではなく、ちゃんとフェラーリの延長線上にある1艇なのだ。
で、庶民として最後にどうしても聞きたいのが値段である。海の跳ね馬なんだから安いはずがない。むしろ想像するのも怖いレベルだろう。ただし現時点で価格は公表されていない。そこはハッキリしないが、少なくとも公開情報からわかるのは、Hypersailがフェラーリの名を貼っただけのヨットではなく、耐久レースを戦うハイパーカーの技術や思想を海に持ち込み、512BBのツートーンまで引用した超本気の競技マシンだということ。クルマ好きがザワつくのも当然なのだ。
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