2025年6月、7代目へと進化したダイハツの軽スーパーハイトワゴン「ムーヴ」。歴代ムーヴ初となるスライドドアを採用し、従来のヒンジドアから大きく変貌した。狭い駐車場での乗り降しや子育て世代の利便性向上が期待される一方、ヒンジドアの利点を失ったことによるデメリットも懸念される。日常の使い勝手は実際どう変化したのか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:ダイハツ
【画像ギャラリー】これもう“軽ミニバン”じゃん!! 新型ムーヴの電動スライドドア&後席ロングスライドを一挙公開(36枚)画像ギャラリースライドドア採用の背景と日常での利便性
ムーヴのフルモデルチェンジで最も注目された変更は、歴代初のスライドドア採用だ。これまでムーヴはヒンジドアを採用していたが、新型では全グレードにスライドドアが標準装備された。開口幅は595mmで、ムーヴキャンバスと同等の乗降性を確保している。
スライドドアの最大のメリットは、ドアの開閉に必要な横方向のスペースが不要な点だ。狭い駐車場やガレージでの乗り降りが大幅に楽になり、隣にクルマが停まっていても安心してドアを開けることができる。子どもの送迎や買い物時の荷物の積み降ろしでは、この利便性が特に大きく作用する。
Xグレード以上では左側スライドドアが電動化され、キーフリーシステムと連携してハンズフリーでの開閉も可能だ。RSグレードでは両側電動スライドドアが採用され、さらに使い勝手が向上する。
後席には左右分割式のロングスライドシートが備わり、乗車人数や荷物の量に応じて柔軟なシートアレンジが実現する。前後席のヒップポイント間隔は1055mmとなり、後席スライドを最後端に設定すれば身長170cmの大人が膝先に握りこぶし3つ分の余裕を持って座れる空間が確保される。
ヒンジドアからの変更による使い勝手の変化
ヒンジドアからスライドドアへの変更は、メリットばかりではない。ヒンジドアは開閉が軽く、手軽に乗り降りできるという利点があった。スライドドアは電動化されていないLグレードでは手動での開閉となり、従来のヒンジドアと比較して操作感が異なる。
また、スライドドアはドアの厚みやレール機構のために車両重量が増加する傾向がある。新型ムーヴの車両重量は860kg(2WD・Xグレード)となり、軽量化という軽自動車の本来の魅力とはやや距離を置いた数値だ。ただし、WLTCモード燃費は22.6km/L(2WD)を達成しており、スライドドア化による燃費悪化は最小限に抑えられている。
全長3395mm、全幅1475mm、全高1655mmというボディサイズは軽自動車規格いっぱいを活用したスーパーハイトワゴンのフォルムを維持しており、室内空間の広さは従来モデルを踏襲している。スライドドア化により、見た目の印象もムーヴキャンバスに近づき、ダイハツの軽スーパーハイトワゴンラインアップの統一感が増した。
スライドドアへの変更は、ムーヴのターゲットであるファミリー層や高齢者のニーズに応える最適解だ。ヒンジドアの利便性を惜しむ声もあるだろうが、日常の使い勝手を重視すれば、スライドドア採用は進化と言える。軽ワゴンの新しいスタンダードとして、ムーヴの変貌は他メーカーへの影響も与えるだろう。
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