ドライブチェーンのカシメ作業に失敗してしまうと、リンクの動きに横ガタが出たり、一方では、硬く渋い動きになってしまい、スムーズ回転を得られないケースもある。クリップジョイント式チェーンに関しては(小排気量クラス向けサイズ)、ジョイント作業が比較的簡単なことから、多くを考えずに繋いでしまい、走行中にジョイント部で外れてしまうトラブルもある。 ここでは、クリップジョイント式ドライブチェーンを交換しよう。
文/たぐちかつみ
カシメ式ジョイントの切り外し時にはグラインダー先行しよう
素早い交換作業時を進行するために「チェーンリンク数」でオーダー

同じリンク数の新品チェーンが発売されていたので購入した。「数え間違え」てしまい、本来のリンク数よりも少ない(短い)、チェーンを購入してしまうと、長さが足りなくなるので要注意。リンク数が多いのなら、カットしてから利用すれば良い。

チェーンカット&カシメ工具を長持ちさせるコツは、前述したチェーンカットの段取り段階で「カットするピンのカシメをあらかじめディスクグラインダーで削り落とし」、作業完了後の工具の「ネジ部分にモリブデングリスを塗布」しておくことだ。
あると便利なドライブチェーンジョイント工具

ドライブチェーンの交換時に、チェーンの張りが強くてジョイントがピンに入りそうで、入らないケースが多々ある。そんな時には、ジョイントツール(プライヤー)があると、ピン孔でチェーンの端同士をつまんで寄せることでジョイントを差し込める。

チェーンの端同士を専用工具で寄せて、その状態で内側からジョイントを差し込み、表側のプレートをセットしよう。ジョイント接続時にはスプロケットの上で行うのが安定していて良い。ジョイント接続完了後には、チェーンの張り調整を忘れずに行おう。
クリップが開かないようにプレート上でワイヤーリング処理の実施
フルレストアで美しく蘇ったモトスポーツSL175

160/175/180/200ccといった、いわゆる中間排気量モデルが数多く製造販売された~1970年代。日本国内は、車検制度の関係で250ccモデルを境に排気量レンジが構築されていたが、特にヨーロッパでは、1950年代頃から中間排気量クラスのモデルが人気だった。
- ポイント1・チェーンカッターを利用する時には、いきなり作業進行するのではなく、カット部分のピンカシメをグラインダーで削ってから作業進行しよう
- ポイント2・ドライブチェーンの購入時には、事前に現状のリンク数を間違いなく数えてから、ドライブチェーンを購入しよう
- ポイント3・クリップ固定式チェーンジョイントの場合は、回転方向に対するクリップの差し込み向きに要注意。接続後にはワイヤーリングを積極的に施そう
街中を走り去るバイクから聴こえてくる「キコキコ、カキカキッ……」のドライブチェーンノイズ。あまりに酷くなると、バイクを押し歩くだけでもチェーンノイズが聴こえてくる。チェーングリスをしっかり吹き付けていれば、そのようなノイズは減少し、異音が気になることなど少ないが、やはり車検制度の無い250cc以下のモデルや、気軽に走れる原付クラスに、そのようなケースを多々見受けられる。ドライブチェーンのメンテナンス時は、近所を軽く走って、チェーンを温めて=暖機してからチェーン洗浄して、その後に、チェーングリスやチェーンルブを吹き付けるのが理想的である。冷えていると古いチェーングリスが固着していて、洗い流すのに大量のケミカルが必要となってしまうことが多いが、軽く走って暖機することで、想像以上に固着汚れは分解しやすくなるものだ。次の機会には、是非、お試し頂ければと思う。
ここでは、ドライブチェーンの交換実践を行うが、仮に、カシメ式やエンドレスチェーンの場合は、チェーンカットから始めよう。交換する新品チェーンが手元に無い場合は、あらかじめ旧チェーンのリンク数を数え、その数に合わせてチェーンを手配するのが良い。また、リンク数が多い場合は、専用工具のチェーンカッターを利用して切り詰め、リンク数を合わせれば良いだろう。チェーンカット時には、カシメられているピンをそのまま押し込みカットするのではなく、サイドプレートのカシメ部分をディスクグラインダーで削り落としてからカッターピンを押し付ければ、強い力を必要としないため、ピンは簡単に抜くことができる。この段取り作業を行うか、行わないかによって、チェーンカッターツールの寿命にも大きな違いが出ることを覚えておこう。
新品チェーンをセットする際には、旧チェーンのカットした端部に新チェーンの端部をジョイントで仮接続して、チェーンをグルッと回しながら交換するのが手っ取り早いのでお勧めだ。さらに新品チェーンを接続する際には、チェーン端部を寄せ切れずに「ジョイントピンを差し込めない」こともある。ギリギリ差し込めないような時には、ピン孔を寄せるプライヤーツールがあると便利だ(インターナル・スナップリングプライヤーの代用も可能)。また、ジョイントクリップ(サイドプレートの外れ防止クリップ)を組み込む際には、スプロケットの回転方向に対して、クリップが外れない向き(回転方向の先行回転側が閉じるよう)にセットしよう。
最後の仕上げに、ジョイントクリップをワイヤーリングしておけば安心できる。現代はカシメ式チェーンジョイントやエンドレスチェーンが当たり前だが、レースの現場ではギヤ比変更のため、スプロケット交換 (丁数変更) が当たり前。ユーザーの多くはクリップジョイント式を使う例が多かった。そのため、クリップの外れ防止用に、ワイヤーリングを施す例が多かったのだ。
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/maintenance/534322/
ジョイント式ドライブチェーン交換時にも知って得するノウハウがある【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/534322/534332/




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