都心から遥か彼方に浮かぶ東京都の南の島・小笠原群島の父島には、日頃の公共の足を支える村営バスが走っている。もちろん観光目的でも役立ってくれるはずであるが、とりわけこのバスが得意とする観光・遊び要素の強いスポットといえば海岸になる。
文・写真:中山修一
取材協力:KANAKA-VILLAGE(カナカヴィレッジ)
(バスマガジンWeb/ベストカーWeb内本文上とギャラリーに、小笠原の海遊びスポットの写真があります)
■ビーチ天国な小笠原
まるで絵に描いたような理想の景観が広がる、白い砂浜の海岸があちこちに点在しているのが、父島の特徴の一つに数えられる。
大体どの海岸も海水浴をはじめシュノーケリングやビーチコーミング、40分で仕上がる昭和の夏休み的日焼けなどなど、様々な種類の海遊びを楽しめるのが魅力だ。
そういった父島各所の海岸のうち、小笠原村営バスを使ってアクセスできる場所が数カ所ある。
東京竹芝桟橋とを結ぶ大型船が入る港のすぐ隣にキレイなビーチが広がっているのも驚きであるが、そのほかバスの停留所を降りて(それなりに)簡単に行ける一例に、小港海岸、扇浦海岸、境浦海岸が挙げられる。
■クルマで行ける一番奥地・小港海岸
最初に紹介する小港海岸は、大型船対応の港・二見港のある島の中心地から村営バス扇浦線で約20分ほど、終点の「小港海岸」が最寄り。
小港海岸停留所は東京都最南端のバス停というプレミアム要素を持っており、そちらも見逃せないところであるが、停留所が置かれているロータリーを背にして、左と直進二つに分かれている小道をまっすぐ歩いて1分ほど。
すると目の前に白い砂浜が現れ、そこが目的地の小港海岸だ。よく晴れた日に来ると、抜群の透明度と鮮やかなブルーのグラデーションが織りなす圧巻の海が広がる。
小港海岸より南側は人の住んでいないエリアとなる。そんな人里離れた場所と隣り合わせという条件がもたらすせいか、どこか秘密のビーチ然とした雰囲気を持ち、父島の海岸で“随一”と評されることも!?
海岸には公衆トイレとベンチ、東屋、木製の寝転がれる台が用意されている。自販機やシャワーなどの設備はないため、特に海に入る場合は要工夫。
小港海岸バス停から700mほど手前の小港駐車場に、トイレとシャワーヘッドの付いた水道が設置されているので、併せて活用したい。フリー乗降区間内であり、小港駐車場からもバスに乗車可能だ。
■気軽さではダントツ!? 扇浦海岸
続いては島の中心地から村営バス扇浦線で約9分の扇浦海岸。扇浦という場所にあり、バスの路線名称もこの地名から取られている象徴的なエリアだ。
最寄りバス停は「扇浦海岸」で、中心地から来た場合、同バス停で下車後に道を渡ってすぐビーチにアクセスできる。
島内西側の湾内に位置する、300mほど砂浜の続く海岸で、約2.5km先の対岸に島の中心地がある。
駐車場、屋根付きの休憩所、トイレ、シャワーといった設備が用意され、一通りの海遊びに対応している。ちょっと離れているが周辺に自販機(※中心地以外で置かれている場所は物凄くレア)もないことはない。
また、扇浦海岸の北寄りには、機関銃壕と思われる人工物や、元々は何かの機械部品だったであろう金属の塊ほか、第二次大戦当時の戦跡が残っており、歴史探訪にもオススメの場所だ。
周辺に公園や宿泊施設などが点在する、今回の海岸の中でも全体的に観光ライクな空気感が強めの環境が特徴で、気軽に来られるという点では扇浦海岸がベストかもしれない。












