関鉄発足60周年記念 関東鉄道の歩みを探るバスツアーでローカルバス問題を考えてみた!!

関鉄発足60周年記念 関東鉄道の歩みを探るバスツアーでローカルバス問題を考えてみた!!

 関東鉄道は鹿島参宮鉄道と常総筑波鉄道が昭和40年に合併して発足したが、その関東鉄道の歩みを探ると題したバスツアーが日本バス友の会によって実施された。

(記事の内容は、2026年3月現在のものです)
執筆・写真/諸井 泉(特記を除く)
取材協力/関東鉄道、関鉄観光バス、京成バス
※2026年3月発売《バスマガジンvol.132》『スーパーバストピっ』より

■京成バスのスカニア製2階建てバス「アストロメガ」で出発!

新宿駅西口で出発を待つ京成スカニア製2階建てバス
新宿駅西口で出発を待つ京成スカニア製2階建てバス

 石岡~鉾田間を結んだ鹿島参宮鉄道(後の鹿島鉄道)は、2007年に廃線となった。その後、線路跡を活用して「かしてつバス」としてBRT(バス高速輸送システム)が運行され、それは現在全国各地で運行されているBRTの先駆け的存在にもなった。

 また、土浦~岩瀬間を結んだ常総筑波鉄道(後の筑波鉄道)も昭和62年に廃止されたが、現在ではその廃線跡がサイクリングロードとして観光利用されており、随所に残るホーム跡から当時の面影を辿ることができる。

 この2つの線路跡を辿り、関東鉄道のバス営業所を巡ることで関東鉄道の歩みを探ってきた。

 今回バスツアーで利用したのは、京成バスのスカニア製2階建てバスで、スウェーデンのスカニア製エンジンとベルギーのバンホール製シャーシを採用した車両である。

 新宿駅西口を出発したバスが最初に向かったのは、関東鉄道土浦営業所である。

 ここでは、関東鉄道復刻塗装バス「9542TC」(同社の創立100周年を記念して登場した昔のカラーリングを再現した路線バス)と「9158TC」(1997年式のKC-MP717P型式で、長尺・ツーステップ車として知られる三菱ふそうエアロスター)、京成スカニア2階建てバスを並べての撮影会となった。

 希少なバスのコラボ撮影に、参加者は盛んにシャッターを切っていた。

 このように関東鉄道には希少価値の高いバスが現存しているが、同グループの関鉄観光バスにも9295TCという「関鉄最後のU代」として知られる比較的古い年式の一般路線タイプのバスが現存している。

 このバスは、いすゞ U-LV324L型シャーシに富士重工7Eボディを架装した車両で、元は京成バス2184として導入された中古移籍車である。

 9295TCは関鉄観光バスとして貸切会やイベントなどのお披露目の用途から退き、スクールバスでの運用に限定することから「ありがとう関鉄7E 引退記念バス祭り」として乗車ツアーや展示イベントが実施された。

 次に向かったのは関鉄つくば北営業所である。ここをぜひ訪ねたかったのは、社屋が筑波鉄道旧筑波駅の駅舎を再利用した営業所で、在りし日の筑波鉄道を忍ぶことができるからである。

 ここでは同社の一般路線バスとつくば市のコミュニティバス「つくバス」、京成スカニア2階建てバス3台が並び、ここでも3台並んでの撮影が実現できたことは幸運であった。

■バスファンが集うバスツアーの車内は「走る交流会室」に!!

専用道を走行するかしてつバス
専用道を走行するかしてつバス

 その後、筑波山京成ホテルで昼食を取った後、JR石岡駅に向かい、ここから元祖BRTの「かしてつバス」に乗車した。

 関東鉄道の「かしてつバス」は、2007年に廃止された鹿島鉄道の代替路線として運行されたのは前述の通りだが、2026年4月1日に一部区間が廃止予定であるという。

 玉造中学校前~鉾田駅間13.5kmで、ほかにも3路線で一部区間が廃止されるという。廃止理由は利用者減少、運転士不足、燃料費高騰などによるが、地方交通の厳しい路線バス事情をうかがい知ることとなった。

 「かしてつバス」に揺られ、車窓を眺めながら路線バスにはまだまだ知らない魅力が眠っているように思え、バスの乗客数をどうしたら増やせるかも考えてみた。

 県外から来た者にとって、ローカルバスは実に新鮮で気づきもある。バス路線には沿線の景色・歴史・グルメなど様々な魅力があるということがわかる。

 これらを「ローカル線パノラマルート」や「〇〇線〇〇物語」などコンセプトを設定し、サイトやSNS、車内ポスターなどでわかりやすく見せ、路線そのものを「観光資源化」して発信するのも普段路線バスに乗らない人を呼び込む手段になるかもしれない。

 そのためにバスファンとしてできることは、その路線バスの魅力を発掘し、情報発信することである。

 また、集客力のあるイベントを誘致することも有効かつ大きな成果を生み出す。実際に2025年12月7日に行われた茨城県小美玉市の百里基地航空祭では当日のシャトルバスの輸送で県内のバス事業者が総出で約240台のバスを稼働させたという。

 今回は全国各地から多くの方が参加したが、参加者たちはバスに乗るためだけでなく、ほかの参加者との交流や情報交換することが楽しみという方も多かった。

 そういう意味で、こういったバスツアーは「走る交流会室」としての意味合いが強い。各自が培ってきた様々なテーマの情報交換をすることで「新たな発想」も生まれてくると感じた。

【画像ギャラリー】ファンが集う車内は交流の場に!! 日本バス友の会のバスツアーで関東鉄道の歩みを紐解く(7枚)画像ギャラリー

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