スーパーGTの2026シーズンも佳境に迫ったオートポリス戦。今年は最終戦もてぎが2戦開催ということもありGT300の王者決定はオートポリスではない。しかしランキングトップを走る56号車にとってはライバルの動向も踏まえてかなりプッシュをする必要はある。タイヤにもマシンにも厳しいオートポリスでの戦いはいかに?
文:ベストカーWeb編集部/写真:SPJ-JS
【画像ギャラリー】GT-Rの激走は痺れるぜぇ 日産メカニックチャレンジの学びはめちゃくちゃレベルが高いぞ!!(5枚)画像ギャラリー予選の順位だけでレースは語れない56号車
オートポリスの時点でシリーズ1位。2020年、2022年とシリーズチャンピオンを獲得している56号車にとって、4年ぶりの戴冠が見えてきた。今シーズンの56号車を振り返るとやはり「振り返ると56号車がいる」という状況が圧倒的に多かった。
予選で思ったようなポジションをつかめなくても、決勝の長丁場となればシングルフィニッシュは当然のように成し遂げる。すべてが計算され尽くしたパズルのようにピタピタっとピースがはまっていく。
当然ながら「たまたま」ではないし「ラッキー」だけでもない。予選結果を踏まえて、そこからどう対応するのかというストラテジーが極めて優れている。その積み重ねがシーズン1位という現状につながっているのだが、今年は最終戦のもてぎが2戦開催となる。
オートポリスでは王者が決まることはないのだが、56号車としては常に上位に入っておく必要があることに間違いはない。マシンに課される性能調整も厳しいし、マシンにもタフさが求められるオートポリス。予選は11位とこれまた「いいところ」でグリッドを固めた。
GT-Rは2007年の市販当時から基本的なコンポーネンツは変えることはなかった。GT3マシンになっても2018年のビッグアップデート以降は大きなテコ入れもなく、最前線で戦い続けるR35 GT-Rのポテンシャルには舌を巻くしかない。そして、GT-Rの強みを引き出すには揺るぐことなき「技術」と「知恵」が必要になってくるのは言うまでもない。
決勝はいつもの「56号車劇場」で進むのか?
今回のオートポリスラウンドは決勝中に2回のピットインが義務となっている。スタートドライバーは木村偉織選手が担当したということは、長めのファーストスティントを担当して1回目のピットイン。
その際にドライバーを交代してオリベイラ選手、そのまま第2、第3スティントを担当してタイヤマネジメントをしつつゴールを目指す。それが通常の戦略だろう。
しかし決勝が始まるとその展開はまさにジェットコースター。11位スタートの木村選手だが、長期戦を見込んでマージンを取った走りを展開する。前走車との感覚を維持しつつ、タイヤも燃費もマネジメントした走りだ。
そのまま11位前後でピットインすると思いきや、GT300勢がピットインをしてもなかなかピットに入らない。なかなか56号車に動きがない。
しかしここでGT300でタイヤ脱落のアクシデントが発生。全体の24周目でセーフティカーが入るが、この時点でピットレーンはクローズ。その直前にシーズン王者を争う777号車がベストタイミングでピットイン。こうなるとかなり厳しい展開になる。
セーフティカーがあけても56号車に動きがない。どこまでいくんだ……。その間にもまたアクシデントでセーフティカーが導入される。ピットインのタイミングを完全に逸したように見えた。そしてついに全体の56周目にピットイン。ドライバー交代、燃料、タイヤとフルサービスでピットアウト。

前述したように2回のピット義務があるだけに、2回目のピットインのタイミングは非常に重要だ。この時点で残りは60分を切る展開。ここでチームはアウトラップでのピットインを選択。これについてチーム関係者は「今日は運がとにかくなかった。今やれることの最大限の結果」と語る。
最終的に56号車は15位でフィニッシュとなった。まだまだ王者への道のりは途絶えたわけではないが、最終戦もてぎでは完全勝利での王者戴冠が必須となる。
仕事でもそうだが、ダメな時にパニックになるのではなく、その際にできる最善を探す。この方がよほどハードだし、大変な思いをするのは間違いない。ただそれを完遂できるのがプロフェッショナルだろう。










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