ボルボは北米向けの「VNX」トラックを全面刷新した。米国で「ボケーショナル」と呼ばれる特装・重量物用の大型車で、長距離用の「VNL」、中・短距離用の「VNR」に続いて共通の新プラットフォームに切り替わった。
約30年前に登場したボンネットトラックのボルボVN系だが、ディーゼル車の主力3モデルは全て新世代に更新され、実績のあるパワートレーンと最新技術を組み合わせている。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/AB Volvo
ボルボ、北米向け「VNX」トラックを全面刷新
ボルボ・トラックスは2026年10月14日、北米向けの大型ボケーショナルトラック、新型「ボルボVNX」をローンチした。
同社は2024年から北米市場で大型トラックの世代交代を進めており、この3年間で3モデル目のフルモデルチェンとなる。新型VNXの登場で北米市場向けラインナップは(BEVトラックを除いて?)更新を完了する。
新世代のVN系で最初に登場したのは長距離向けの「VNL」で、2024年だった。2025年にリージョナル(中・短距離輸送用トラック)の「VNR」が、そしてこのたびボケーショナルのVNXが刷新され、北米ボルボのディーゼル車で主力ラインナップとなるVNL/VNR/VNXは全て新世代に……(他にオフ・ハイウェイのVHDや自動車運搬用のVAHがある)。
北米ボルボの新世代大型トラックは3モデルがプラットフォームを共有しているが、これは同社が30億ドルを投じた製品開発・製造投資のたまものだという。
なお、「ボケーショナル」は「仕事の」とか「現場の」を意味する英単語で、ダンプ・ミキサ・重トレなどの特装系トラック・トレーラを表す北米市場のセグメントである。
改めてボルボのボンネットトラックとなるVN系について整理すると、第1世代のVNが登場したのは30年前の1996年だった。VNの「L」(ロング・ボンネット)と「M」(ミディアム・ボンネット)は後に正式なモデル名となり長距離のVNLとリージョナルのVNMに。VNMは後にVNRに改められた。
2003年と2018年にマイナーチェンジを実施しているほか、2013年にはボケーショナルのVNXがラインナップに追加され、バッテリーEV(BEV)の「VNR エレクトリック」も2020年に登場している。
ただしプラットフォーム自体が約30年前のものとなるため、2024年のVNLを皮切りに新プラットフォームへの更新が進められ、新型VNXによりVN系トラック全てが新世代に切り替わった(BEVのVNRエレクトリックを除く)。
新型VNXがターゲットとするのは、もちろんボケーショナルや重量物輸送といった用途で、建設・コンクリート輸送、インフラ、農業、重機の高速輸送など、商用トラックの設計において最も要件の厳しい分野だ。
北米ボルボ社長のピーター・ヴォーホーブ氏は次のように話している。
「これは、今まで見たことのないボルボになります。新型ボルボVNXは私たちが作った車両の中で、最も堅牢で、安全で、コネクテッドで、パワフルなボケーショナルトラックです。北米市場のもっとも厳しい現場に合わせて設計した同車は、ボケーショナルセグメントで弊社を大きく前進させます」。

