いよいよ大ベストセラーカー、ホンダのN-BOXが初めてのフルモデルチェンジを実施する。
早くからこのモデルチェンジ情報を掴み、その動向を細かく追ってきた「販売の鬼」、遠藤徹氏が、登場を間近に控えた新型N-BOXの情報とともに、現状のホンダディーラーの動きと今後の流れを解説してくれた。
文:遠藤徹 写真:HONDA
■発売まであと半月!! オーダーは3万台!?
2017年8月31日発表、9月1日発売の新型N-BOXは、8月上旬から価格を決め、予約受注をスタートさせている。現時点での売れ行きを聞いてみると、まずまずの滑り出しだが、絶好調とまではいかない側面もある、各ホンダディーラーは語る。
8月中旬現在、予約ぶんの納期は「9月中には可能だが、8月31日の発表以降の成約となると、4カ月以上の待ちで来年にずれ込む可能性がある」(首都圏ホンダカーズ店)とコメントしている店舗が目につく。
発表直後に購入してももう納期は来年……というのもすごい話だ。
ホンダは発表までの事前予約で2万7000台の目標を設定をしている。
販売店としては、新型N-BOXは人気の高い従来型モデルよりも大幅な商品力アップを図っているので、ここからさらに好調に売れると見ている。
こうしたことから、売れ筋グレード&ボディカラーを指定して、まとまった台数を事前仕入れるべくメーカーに生産枠確保を申し入れている。これらを合わせると3万台程度のオーダーとなる。事前予約の申込金は5万円と設定している販社が多い。
■8月中は従来型を在庫販売? その値引きは? オーダーストップは?
従来型に関しては、7月いっぱいで「ディーラー→メーカー」のオーダーはストップになっており、各ディーラーの在庫一掃セールに入っている。
8月中旬現在では、ほとんどの販社でまだかなりの台数を残している。したがって現時点では新型車の予約と従来モデルの販売を並行して行っている状況にある。完全に在庫がなくなるのは8月末頃との見込み。
ただし日を追うにしたがって在庫車のグレード、ボディカラー、オプション(メーカー&ディーラー)用品に限りが生じる。在庫車を狙えば、ナビ、ETC付で20~30万円の大幅値引きが可能だ。8月末が近づくにしたがって30万円引きに限りなく近づくはず。
いっぽう新型だと5万円引きを基本にスタートしつつある。
在庫を持つ台数は販売店によって格差があるので、可能な限り多くの扱い店を回り、好条件を引き出すようにするのをお勧めしたい。
ダイハツのタント、日産のデイズルークス、スズキのスペーシアなどのライバル車よりも同じN-BOX同士の新旧競合を優先させて値引き交渉にあたるのが、この8月のベスト作戦といえるだろう。
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