ついに動くか!? 長らく割高と言われ続けているバイクの高速料金が、2021年に新たな展開を迎えそうだ。バイクは軽自動車と同じ区分で普通車の8割となっているが、値下げを求める声は大きい。
これまでなかなか進展してこなかった料金改正に向けた動きについて、この問題に取り組むキーマンである衆議院議員・逢沢一郎氏に現状を聞いた。
文、写真/市本行平
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高速料金は普通車1、軽自動車0.8に対し、二輪車は0.5の比率が理想
自民党の衆議院議員である逢沢一郎氏は、自民党オートバイ議員連盟と自民党二輪車問題対策プロジェクトチーム(PT)の座長を務めている。自他ともに認める国会、政界におけるバイクの責任者と言える立場にあり、二輪関係の企業や団体とともに課題解決に向け精力的に活動している。
バイクの高速道路料金改正はその一環で、割高な料金を適正化することでバイクの魅力を高め市場活性化に結びつけることが狙いだ。
逢沢氏はまず目標について語った。「高速道路の利用料金は、現状登録車1に対して軽自動車とバイクが同じカテゴリーで0.8になっています。これはもうこの5年、いやそれ以上ですかね、軽と同じ料金体系にバイクが封じ込められているのはどう考えても不合理だと訴え続けて参りました。
高速道路料金問題では、登録車1、軽自動車0.8に対してバイク0.5が、全体を考えた時にバランスの取れた料金だろうということで、最終的に0.5を実現するという目標を掲げて努力を続けております」。
自民党政務調査会にPTが設置されて5年、高速料金問題がなかなか進展を見せていないことは逢沢氏も認めている。そこで2017年に始められたのが、二輪車を対象とした「ツーリングプラン」で、バイクシーズンに特定の区間で二輪車のETC定額料金プランが実現している。
当初は首都圏の4コースからスタートしたものが、翌年は14コースに拡大され9万件以上の利用を獲得。2019年からは北海道と四国をカバーし全国19コースまで拡大している。
バイク限定の割安な料金プランを提案することによって高速道路利用の促進やデータ収集が目的だったツーリングプランは一定の成功を収めたかに見える。これに対して逢沢氏は成果を認めつつ課題もあると語る。
「高速料金の問題は、国交省の立場、道路会社の立場、様々なことがあって少し時間がかかっておりますが、その間、ユーザーの利便を確保しようという意味合いでツーリングプランが始まりました。4年目くらいになりますかね。年を追うごとにプランが充実をしてきている。
しかし、日本全体のバイク保有台数、あるいはETCを装着しているバイクの総数(110万台/編集部推計)に対して、ツーリングプランは必ずしも多くの方に利用されていない面もある」とし、更なる利用促進を目指す新たなプランの実現に向けて調整中だ。
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