昨年12月にデビューした新型「ノート」が発売1カ月で月間販売目標の2.5倍となる2万台を突破し、2021年6月に発表した「アリア」も国内予約注文が10日間で約4000台と“NISSAN NEXT”の象徴である2台のセールスが好調な日産。そんな同社の強みといえば?
文/FK 写真/日産
【画像ギャラリー】名装備あり珍装備あり「技術の日産」は名ばかりではない!!「世界初」今昔物語
「ぶっちぎれ、技術の日産」のテレビCMはダテじゃない!?
数年前、矢沢永吉が出演したテレビCMで話題となった「ぶっちぎれ、技術の日産」。そう、日産の強みといえば“技術”であることにほかならない。
近年で世間を騒がせた日産の技術といえば、2019年9月に発売された「スカイライン」に搭載されたプロパイロット 2.0。これは高速道路のナビ連動ルート、走行と同一車線でのハンズオフ機能、ルート走行中の車線変更と分岐・追い越し時の車線変更の支援機能など、日産の持つ最先端の技術を採用した世界初の先進運転支援技術だが、日産には他にも数多くの“世界初”の技術が存在する。
ここでは誰もが知っているメジャーなものから、人知れず消えていったユニークなものまで“技術の日産”を象徴する世界初の数々を振り返ってみたい。
あら不思議! 足先をかざせば開閉できる“ハンズフリーオートスライドドア”
両手に荷物を持った状態や寝ている子どもを抱っこしている時などに、スライドドアの下で足先を抜き差しするだけでスライドドアを自動開閉できるハンズフリーオートスライドドアを2016年8月に発売した「セレナ」で世界初採用。
インテリジェントキーを携帯した状態でスライドドアの下に足を入れてすぐに引くとブザー音が鳴り、ドアが開閉。逆に、インテリジェントキーを持っていない人、猫などの動物や草などには反応しないよう技術的な工夫が織り込まれているところも抜かりなく、さすがは日産といったところ!
プロドライバー顔負けの“シンクロレブコントロール付6速MT”
2008年12月発売の「フェアレディZ」に採用されたシンクロレブコントロール付き6速MTは、シフトダウン時にエンジン回転数を一瞬高めてギヤと同期させるもの。ドライバーのクラッチペダル操作をクラッチペダルに設けたスイッチで検出し、シフト操作をシフトポジションセンサで検出。これらの情報と車速信号から変速先のシフト位置での回転数に同期するようエンジン回転数を制御してくれるのだ。
例えば、減速時のシフトダウン時にヒール&トゥのような複雑な操作が不要になり、誰でもプロドライバーの気分に浸れる!?
“アラウンドビューモニター”で縦列駐車&車庫入れがカンタンに!
2007年10月に発売された「エルグランド」で世界で初めて実用化したのがアラウンドビューモニター。これは車両の前後・左右に取り付けた4個の超広角(180度)高解像度カメラで得た映像を、車両上方から見下ろしたような映像としてディスプレイに表示するもの。
停止時や発進時にカメラが車両周囲の移動物を検知すると、画面表示と音でドライバーに注意喚起したり、自車と路面の駐車枠との位置関係も一目瞭然のため、簡単に縦列駐車や車庫入れが行えるなど、そのメリットを挙げだしたらキリがない。
“カードエントリーシステム”はインテリジェントキーの元祖
世界初のカードエントリーシステムを採用したのが、1985年8月に登場した「スカイラン」。キャッシュカードと同じサイズのカードを携帯さえすれば、そこから発信する電波にクルマが反応して、ドアの取っ手にあるボタンを身体の一部で軽く触れるだけで施錠・解錠できるという優れもの。両手が荷物でふさがっていたり、急いで車内に入りたい雨の日などに重宝した。トランクもドアと同様に施錠・解錠が可能だった。
何だったんだ“ワイパー付フルリトラクタブルヘッドランプ”
1983年8月に発売された「シルビア/ガゼール」が採用した世界初は、ワイパーとフルリトラクタブルヘッドランプの組み合わせ。洗車時などを考慮して、インストルメントパネルに開閉スイッチが装備されていた。
ライトスイッチをひねると瞬時にライズアップし、同時に点灯するヘッドランプを“眠りからさめた野獣の眼光”と表現した当時のカタログのキャッチコピーからは想像できないユニークな機能だったが……。
今や当たり前の“電動格納式カラードドアミラー”も日産が世界初
1984年10月に登場した「ローレル」では、運転席に座ったままインストルパネルのミラー操作ボタンを押すだけで左右のドアミラーを同時に格納(張り出し)できる、当時としては画期的な電動格納式カラードドアミラーを世界初採用。ボディと同色のカラードミラーも“ビバリーヒルスの共感ローレル”というキャッチフレーズのもとに新しい時代のハイオーナーサルーンカーを目指したC32型ローレルの美しいプロポーションにマッチした。
ここで紹介した事例はほんの一例にすぎないが、いかがだっただろうか?
2020年5月に2023年度までの4カ年計画を発表した際、「今後18カ月で12の新車型を投入する」と高らかに宣言した日産なだけに、何かやってくれそうな予感は大きく、期待も大きい。クルマ好きが「あっ」と驚くような世界初の技術をこれからも続々と発表してくれることを切に願ってやまない。
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