2021年11月11日、スバルは新型BEV「SOLTERRA(ソルテラ)」を世界初公開した。スバルがグローバルで展開する初のピュアEVとなる。
リリースによれば「2022年年央までに日本、米国・カナダ、欧州、中国等に導入」とのこと。半導体その他の状況は依然予断を許さないものの、早ければ夏頃にはこの新鋭が公道を走っているところを見られるのかもしれない。
スバルの4WD技術を投入し、トヨタと共同開発した新世代EVに注目だ!
※本稿は2021年11月のものです
文/諸星陽一、写真/SUBARU、TOYOTA、ベストカー編集部、撮影/中里慎一郎
初出:『ベストカー』2021年12月26日号
■航続距離は2WDで約530km!
トヨタがバッテリーEVであるbZ4Xの詳細を発表してから約10日後となる2021年11月11日、スバルは兄弟車にあたるソルテラをワールドプレミアした。ソルテラとはスペイン語で太陽を表すソルと地球や大地を意味するテラを組み合わせた造語だ。
両車はトヨタとスバルの共同開発によって誕生したバッテリーEVで、多くの構成パーツを共有している。プラットフォームはバッテリーを骨格の一部として採用する方式で、bZ4Xではe-TNGA、ソルテラではe-スバル・グローバル・プラットフォームと呼ぶが、構造上の違いはない。
ソルテラはbZ4X同様にFFと4WDが用意される。搭載されるモーターはFFが150kWを1機、4WDは前後ともに80kWのものを1機ずつ計2機搭載。
バッテリーは共通で71・4kWhのリチウムイオンを床下に配置。150kWの急速充電にも対応するので、ぜひともディーラーに整備する急速充電器は150kWの高出力タイプを望む。
■bZ4Xとの違いは?
bZ4Xとの違いではフロントまわりのデザインが目立つ。
両車グリルレスデザインだが、ソルテラはスバルらしい六角形のモチーフがあしらわれる。また、ボディカラーやインテリアカラーなどについてもソルテラ専用色が用意されている。
メカニズム面でもっとも異なる部分は、bZ4Xが異型ハンドルを使うステア・バイ・ワイヤー方式を採用したのに対し、ソルテラでは丸形ハンドルのコンベンショナルなステアリングとしたこと。
基本が同じクルマなので、ソルテラでもステア・バイ・ワイヤー方式を装着することは容易だが、スバルではソルテラをラフロードも走るSUVと位置づけており、その場合にベストなステアリング機構は、物理的に接続された丸形ハンドルだと結論したからだという。
今後、よりオンロードよりのモデルとなれば、ステア・バイ・ワイヤー方式も登場するかも知れない。
ソルテラの4WDモデルに関してはスバルの4WD制御技術が大きく生かされている。bZ4Xと4WDの制御には変わりはないが、サスペンションのセッティングには独自性が与えられている。
スバルはまず第一に安定性を重視したとのこと。
スバルとトヨタはすでにBRZとGR86でセッティング違いの足まわりを実現しているが、今回のソルテラもそれに近い発想が盛り込まれている。
【画像ギャラリー】航続距離は2WDが約530km、4WDが約460km! 2022年中盤発売予定のソルテラは「スバルらしさ」満載!!(15枚)画像ギャラリー
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