アルファードの独り勝ちが続いている大型高級ミニバン市場にエルグランドが挑む。
もともと日本に大型高級ミニバンの市場を切り開いたのはエルグランドだ。現行型3代目の登場は2010年8月だから、夏になればそれから丸12年の歳月が流れることになる。
その間の日産の「日本離れ」はあまりに痛く悲しい負の歴史だが、捲土重来、王座奪回の炎は燃え上がりつつある!
※本稿は2022年3月のものです
文・予想CG/ベストカー編集部、写真/TOYOTA、NISSAN
初出:『ベストカー』2022年4月10日号
■「保守のアルファード」か「革新のエルグランド」か
日本に大型高級ミニバンのマーケットを作ったのは、1997年に登場した日産初代エルグランドだ。その2年前の1995年にトヨタが大型サイズのグランビアを発売していたが、鳴かず飛ばず。
その反省を生かしたのか、エルグランドは高級感を前面に押し出して大ヒット車となった。
デビュー翌年の1998年には、695万円の4人乗り「ロイヤルライン」を追加し、そちらもヒットするなど先見の明もあった。
今や大型高級ミニバンの代名詞となっているアルファードは、実は初代エルグランドに刺激を受けて誕生したクルマだ。初代のデビューは2002年で2代目エルグランドの登場と同じ年。
他社が作った市場を遅れて出てきたトヨタが奪っていくのはよくあることだが、エルグランドを徹底的に研究して登場した初代アルファードはあっという間に王座を奪取。
その後、現在の3代目まで20年間王者の座を守り続けている。
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