■安全装備を標準化して「魅力的なもうひとつの選択肢」に
日産は最高級ミニバン、エルグランドの一部仕様向上、改良を実施し、2018年12月13日より全国の日産ディーラーで発売すると発表しました。
今回の改良は先進安全装備の全グレード標準装備化。
「LDW(車線逸脱警報)」や「インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)」、「進入禁止標識検知」のほか、緊急時のブレーキをアシストする「インテリジェントエマージェンシーブレーキ」、先行車や対向車のライトや周囲の明るさを検知し、ヘッドライトを自動的に上向きと下向きに切り替える「ハイビームアシスト」を標準装備。
また、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる衝突の防止を支援する「踏み間違い衝突防止アシスト」については、前方の歩行者に対しても察知し作動するよう機能向上。
高速道路などでの長距離ドライブ時にドライバーの運転負荷を低減する「インテリジェントクルーズコントロール」を「250XG」グレード以外に標準装備とした。
現行型(3代目)エルグランドは2010年8月登場だから、登場後8年半が経過したタイミングでの仕様変更となる。
1997年の初代登場時には国産車唯一無二の商品力を持っており、カテゴリーナンバーワンの販売台数を誇っていたエルグランド。
しかし2002年5月の2代目へのフルチェンジと、2010年8月の3代目への代替わりで、トヨタのアルファード/ヴェルファイアにその地位を奪われている。
2017年の年間累計販売台数は、ヴェルファイア46,757台、アルファード41,923台に対して、エルグランド8,162台という実績。
とはいえ、現行型はアルファードやヴェルファイアにはない比較的上品なフロントマスクとフォルムを持っており、そうした部分を愛する根強いファンも多い。
今回の変更で「アルファード/ヴェルファイアを逆転!」とまでは望めないものの、地道な改良で商品力とブランドを高い水準で維持しつつ、「別の魅力を持つ選択肢」として存在感を発揮し続けてほしい。
そうすれば、たとえば次期型でe-POWER仕様を設定するなど画期的な大幅変更を加えることで、大逆転を狙うこともできるだろう。
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