2022年10月、アメリカの名門ブランド キャデラックが中国市場向けのEVを発表した。超高級車志向と低価格車志向に二極化する中国市場だが、発表されたキャデラック セレスティックは目玉が飛び出るほどの超高級志向EVなのだ!!
※本稿は2022年12月のものです
文/ベストカー編集部 、写真/Cadillac ほか
初出/ベストカー2023年1月26日号
■でかっ!! ながっ!! 中国の富裕層向けEVキャディが超エグい
中国がEV大国であることは言うまでもないが、補助金の削減などもあって、その市場が超高級車と低価格車に分岐しているように思える。
今回紹介するのは、その超高級車のほうに属するとんでもない1台。電動化によって再び海外進出を狙うキャデラックのフラッグシップEV「セレスティック」だ。
まずは外観をご覧いただきたい。巨大なスポーツワゴンのようなスタイルだが、その全長は5.5mを超えていると思われる。
デザインはV16エアロダイナミッククーペやエルドラド・ブロアムなど、過去のキャデラックの名車をモチーフにしたと言われ、リアに延びる過剰なまでのラゲッジエリアが、独特の優雅さを醸し出してはいる。
ベースとなる車台はGMの電動プラットフォームであるアルティウム。これに111kWhというデカイ電池と2基のモーターを組み合わせ、4輪を駆動する。
最高出力は600ps、最大トルクは870Nm(88.7kgm)で、0-100km/h加速3.8秒、最大航続距離480kmというから、「鈍重」などという言葉とは無縁の乗り物に違いない。
とはいえ、超高級車にとってスペックは二の次だ。
このセレスティックは北米で手作業の工程を経て中国へ輸出されると言われ、1台ごとにオーナーの好みに合わせるパーソナライズが前提だという。
予想価格だが、ベース価格で35万ドル(約5000万円)というから、あれこれとオーナーがわがままを言えば、50万ドルオーバーは確実だろう。
キャデラックは、このセレスティックを販売するために、「デュラント・ギルド(※デュラントはGM創業者の名前)」という専用の販売チャンネルを中国に作り、富裕層に絞った営業を展開するようだ。
日本での発売は当面期待できないが、富裕層向けモデルとしては、日本メーカーも見習うべきかもしれない。
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