EVの普及には不可欠な急速充電スポット。しかしながら急速充電器は全国にたったの8000か所!! これだとEVが普及するわけもない。なかなか増えない急速充電スポットの理由を探る。
※本稿は2023年2月のものです
文/ベストカー編集部、写真/Adobe Stock、ベストカー編集部(メイン画像=あんみつ姫@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2023年3月10日号
■場所は増えているが基数が揃わないため順番待ちも
急速充電スポットは、実感としても「増えてきたな」と思える。特に日産ディーラーや三菱ディーラーにはほとんど設置されているので、都市部であれば充電スポット自体に困ることはない。
しかし一方で、多くの充電スポットで充電器は1基か多くとも2基。高速道路のSAやPAに設置される急速充電器も同様だ。ギリギリの充電残量でたどり着いたSAで、充電待ちの先客がいたら30分近く待つことになるし、複数台が待っていたら1時間待ちということもあり得る。
ちなみに2022年3月末現在、全国に2万1198カ所の充電スポットがあるというデータがある。ただし200Vの普通充電が大半で、急速充電器は約8000カ所となる。この急速充電器にも出力が20kW級のものが多く、30分の充電でも思ったほど「入らなかった」というケースも少なくないのが現状だ。
設置企業側からすれば、急速充電器は1台当たり30分占有されるため、仮にフル稼働だとしても1日あたり48台分しか充電料金を生み出さない。
急速充電器は機械だけでも300万円前後はするし、大容量の電気を引く必要もあり、設置自体にも多くの費用が必要だ。当然ながら収益性を確実なものにするビジネスモデルが今後の普及の決め手となる。
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