もう7年ともいうべきか、トヨタ86とスバルBRZが登場したのが2012年のこと。AE86の再来とも思えた1台だが、熟成も進み乗りやすいFRスポーツとなった。
スポーツカー不遇の時代にこれだけのクルマが生産されていることに感謝しなければならないが、人間慣れると恐ろしいもので「パワーが足りない」という意見も多い。
期待されたターボ化も現段階ではないし、今後も現行型ではないかもしれない。しかしここにきて次期型の情報が入ってきた。
キーワードは「新型レガシィ」だ。
文/写真:ベストカー編集部
ベストカー2019年3月26日号
■プロトタイプ型式名「860B」が次期86&BRZだ
試作形式「860B」と呼ばれるのが次期型トヨタ86&BRZ。プラットフォーム自体は現行型からのキャリーオーバーとなる。
水平対向4気筒エンジンを縦置きにした後輪駆動という基本レイアウトに変更はない。
アイシンAW製の6速MT、アイシンAI製の6速ATならびにディファレンシャルギアなどの駆動系も、基本的には現行型から大きな変更はないとのこと。
そのようなことから、エクステリアデザインの基本プロポーションにも大きな変化はない。エンジンの搭載位置が変わらず、駆動系のレイアウトに変更はない。
2ドアクーペというパッケージングが引き継がれる以上、プロポーションに大きな違いが生じないのは当然のことである。
タイヤサイズについても215/45R17という現行型と同じサイズが採用されることになるという。
■目玉はトルクフルな2.4LのNAユニットの搭載だ!!
ただし、搭載されるエンジンは現行型の2L、FA20型から排気量アップされた、新開発FA24型へと進化する。
その型式名からもわかるように、総排気量はボア×ストローク=94.0×86.0mmで2387cc。
FA20型が86.0×86.0mmのスクエアだったのに対し、FA24型ではビッグボア・ショートストロークとなる。もちろん水平対向4気筒だ。
FA24型エンジンは現在、スバルの北米向け大型SUV『アセント』に搭載されているのに加え、先日シカゴオートショーで発表された新型レガシィにも搭載されるが、いずれも直噴ターボ仕様となっている。
しかし新型86/BRZに搭載されるFA24はNA仕様となるのが大きな違い。
詳細なスペックまでは情報が得られてはいないが、現行型FA20同様、燃焼についてはトヨタの直噴ガソリンエンジンシステム「D-4S」を組み合わせるのがポイント。
NAエンジンなので最大トルクは24.0〜24.5kgm程度となるだろう。現在のFA20型の最大トルクは20.9kgmだから体感できるトルク差がある。
現行型86/BRZでちょっともの足りなく感じている人も多いであろう、トルクの押し出し感、トルクレスポンスが新型では大きくなるはず。
後輪駆動ならではの「アクセルワークで曲がる」走りがより楽しくなることが期待できる。最高出力は220ps程度になると予測する。
開発中の86/BRZはそれぞれZN8型/ZC8型と呼称される予定で、これは現行型ZN6型(トヨタ86)、ZC6型(スバルBRZ)の正統的後継車ということを如実に表わしていることがわかる。
新型86/BRZのデビューは2021年初頭の計画だ。
この次期型86&BRZを2026年頃まで生産し、トヨタとスバル各社内ではさらにその次期型モデルを開発しているというニュースが入っている。
この次々型は(現在のOEM体制を改め)それぞれまったく別の仕様となるという。こちらも新たな情報が入り次第、続報をお伝えします。
【次期型86/BRZ 予想スペック】
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