日産が2020年10月に発表した、インド市場向けコンパクトSUV「マグナイト」の販売が好調だ。インド国内だけで、2022年3月時点で8万8000台以上の予約を達成しているとのことで、(インドから)輸出されているネパールや南アフリカでも、順調な販売となっているようだ。
残念ながら日本への導入予定はないのだが、価格が安くデザインもかっこいいため、日本でも導入されれば売れるはず。日本導入への期待を込め、日産「マグナイト」の詳細をご紹介しよう。
文:立花義人、エムスリープロダクション
写真:NISSAN
インド市場を前提に開発された、マグナイト
マグナイトは、日産が4m未満のインド市場カテゴリーに初めて投入したモデルだ。インド市場といえば、スズキの子会社「マルチ・スズキ・インディア」が1983年に生産開始した「マルチ800」が、日本車ならではの品質の高さと、圧倒的低価格(当時20万ルピー:日本円でおよそ32万5000円)で爆発的なヒットとなったが、このマルチ800のヒットによって、インドのユーザーはほかの国よりも、安くて性能がいいクルマを求める傾向が強い。
さらにインドでは全長4m以下のクルマの物品税が半額になるため、コンパクトクラスの人気が非常に高い。マグナイトは、日産が目の肥えたインドユーザーに挑んだ、力の入った一台なのだ。
コンパクトながら存在感のあるデザインと、現代的な装備が魅力
マグナイトのフロントマスクは、大きく存在感のある八角形のフロントグリルと、スタイリッシュなヘッドライトデザイン、L字型のデイタイムランニングライトが特徴的だ。日産車共通のVモーショングリルは採用されておらず、同社の高級ブランド「インフィニティ」のSUVに近い印象もあり、新鮮味が感じられる。
ボディサイズは全長3994mm×全幅1758mm×全高1572mm、ホイールベースは2500mm。全長は、国内で大人気のコンパクトSUVダイハツ「ロッキー」/トヨタ「ライズ」とほぼ同等ながら、全幅が1700mmを超えるため、しっかりとした存在感とゆとりを感じる。また最低地上高は205mm(参考:ロッキー/ライズは185mm、キックスは170mm)を確保しているため、前輪駆動のみのレイアウトながら、ある程度のラフロードでも安心してドライブできるだろう。
パワートレインは、1.0L 直3ガソリンNAと、同ターボの2種類。トランスミッションはNAモデルが5速MTのみ、ターボには5速MTとCVTだ。最高出力はターボモデルで100PS/5000rpm、最大トルクは160Nm/2800-3600(5速MT)となっている。
快適装備に関しては、廉価グレードにはオーディオはおろか、スピーカーさえ設定がないものの、上級グレードにはUSBチャージソケット、タッチスクリーンディスプレイ、スマホと連携するディスプレイオーディオ、スマートウォッチコネクトなど最新のインフォテインメントシステムを設定。安全装備に関しても、EBD付きABS、デュアルエアバッグ、VDC、TCS、タイヤ空気圧モニターなど基本的なものは全車標準装備となり、上級グレードにはリアカメラ、アラウンドビューモニター、LEDバイプロジェクターヘッドランプが装備されるなど充実している。
コメント
コメントの使い方ニッサンは商機に対して疎い、ダイハツやスズキの様に消費者の要望に即反応する事が出来ない。スバルも然りです。