納期の長期化は徐々に解消されつつあるが、いまだに受注停止しているモデルもある。昔のように販売台数がそのクルマの売れゆきを正確に表しているとは言えないが、9月の販売データから偏差値を算出してその突き抜けぶりを見る。
※本稿は2023年10月のものです
文/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年11月26日号
■コンパクトカー部門
このクラスは売れて当たり前のクラス。平均台数も5306台と超ハイレベル。そんななか偏差値67をマークしたシエンタも凄いが、肉薄するルーミーはモデル最末期とは思えない人気。
ちなみにノート、ノートオーラは両モデルともほぼこのクラスの平均だが、ノートつながりで合算すればその偏差値は一気に70に迫る。
■コンパクトSUV部門
このクラスの平均台数は2418台。クロストレック、コンパクトカーの半分以下。ただ価格的に300万円前後が主流と考えると凄いこと。
トップは燃費に続きヤリスクロスで頭ひとつ抜けた偏差値92をマーク。3ケタ、2ケタモデルもあるため2極化が顕著と言える。
■400万円以下スポーツ部門
アンダー400万円スポーツの9月の販売を見るとけっこう厳しいが、スイスポだけは常に安定して1000台以上を販売。それによってこのクラスの平均値を510台まで引き上げているため、そのほかのモデルはすべて偏差値50を下回っている。
しかしGR86は長くオーダーストップしていたが一部改良で好転しているし、コペンも充分に健闘。あとは改良明けのロードスターに期待がかかる。
■EV部門
日本は世界的に見てEV化の後進国と言われているが、この台数では反論できない。
サクラが別格。アンダー400万円スポーツ部門以上の一強状態で、3801台の販売台数により平均台数は583台までアップ。同門のアリア、リーフが偏差値50を超えているのは立派。姉妹車のeKクロスEVはデリカミニにユーザーを奪われている!?
トヨタブランドのbZ4Xの10倍レクサスRZが販売されていることにビックリ。
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偏差値は平均値でいかようにも変わる。人間と同じで、成績がいいクルマもあれば、イマイチのクルマもある。ただ言えるのは、エンジンスペックにしろ燃費性能にしろ、日本車の平均値が上昇しているのは間違いない。
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