2023年シーズンもそろそろ終わりに近付き、ホッとひと息つけそうな近藤真彦監督。サーキットでもステージでもピリッとした緊張感を持って臨んでいる近藤監督だが、時にはカッコ悪い瞬間もある。マッチだって人間だもの……。
※本稿は2023年11月のものです
文/近藤真彦、写真/ベストカー編集部、Adobe Stock
初出:『ベストカー』2023年12月10日号
■クルマの調子が悪くなり……
こんにちは、近藤真彦です。スーパーフォーミュラ最終戦も終わりまして、この原稿を書いている時点ではKONDOレーシングとしてはスーパーGT最終戦を待つばかり。その間にもいろいろなことがありました。
前回のお寿司の話で「えっ、なんでそんなテーマなの!?」という読者の皆さんからの反応があったそうですが、編集部が大丈夫というので引き続き個性的な発信をしていこうかな(笑)。
まずは「ラ・フェスタ ミッレミリア」というクラシックカーのイベントに出たんだ。1927年製造のBNC 527 MONZAというクルマなんだけど、これできたの戦前だよ? ほぼ100年前のクルマを走らせるってのは本当にロマンだよね~。
本当はクランク棒を回して始動したりするんだけど、今回の個体はエンジン始動もすんなりできるようにチューニングされていたんだ。
もちろんメンテナンスも行き届いている、素晴らしいクルマだったんだけど、やっぱりそれだけの年代のクルマになると突然のトラブルはつきものなんだよね。だって100年前だもん(笑)。
順調に走っていたんだけど、途中さ、高速道路の出口まであとちょっとというところで急にエンジンのご機嫌が悪くなっちゃって。冷や汗だよ。
いくらクラシックカーといっても公道でクルマを止めることはリスクがあるし、とにかく自分と周囲の安全を確保しないとね。
「これはまずいな」と思って慌てずに安全な緊急駐車帯にクルマを止めたの。すぐ連絡しなきゃと思ってガードレールの外に出て電話しようと思ったら、ほどなくして道路会社のパトカーが来てくれてさ。
ビュンビュンと100km/hくらいのスピードでクルマが横をすり抜けていくなか、生身のパトロール隊員の方が発炎筒とか大きな旗で後方への注意喚起と二次災害防止に努めてくれたのよ。
たぶん周りで走っていた皆さんが通報してくれたんだね。あの時にお世話になった隊員さん見てるかな? きっとクルマ好きだからベストカー読んでいるよね!!
あの時はありがとうございました。ご自分の危険もある場所で、僕たちだけでなく交通の流れを守る皆さんが凄くかっこよかったです。見ていたら編集部に連絡くださいね!!
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