日産は2026年から新型モデルの日本市場投入で大きな転換期を迎える。まずトップバッターを迎えるのが26年夏発売予定のエルグランド。販売会社向けの説明会などは順次進んでいて、大まかな仕様はすでにフィックスになっているようだ。エルグランドから見える日産復活の青写真とは?
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカー編集部
失うべくして失った「キング」の称号
ラージサイズミニバンといえばすっかりトヨタのアルファード/ヴェルファイアの天下となっている。圧倒的なわかりやすい豪華さ、そしてリセールの高さなど現状では選ばない理由を探すのが難しいほどの存在だ。
しかし振り返ればこの分野は日産がエルグランドで確立したカテゴリーであり、商用車の匂いがぷんぷんしていた「ライトバン」を、乗用車ライクなミニバンへと進化させてきた立役者でもある。
2010年登場となる3代目にして現行型のE52型エルグランドは、それまでの後輪駆動車から前輪駆動車へと変化した。これが凋落のきっかけという人もいるがまったくもって違うだろう。
世間は後輪駆動であることにエルグランドのメリットを見出してはいなかった。それまでのミニバンが持っていた、モッサリとして野暮ったく、多人数乗車を目的とした妥協的なモデルを避けたかったのだ。
そこにきて歴代のエルグランドはエアロ装着車などで「諦めきれないパパたち」のハートをガッチリ掴んだ。実用的な車内は家族構成によってアレンジの効くシートアレンジもお手のもの。ルックスもインテリアもかなり魅力的だった。
しかし現行型は一変する。北米で発売していたクエストの兄弟車となり、たしかに一見するとスタイリッシュなルーフに向かってすぼまる台形の断面は、日本市場ではなかなか受け入れ難いものだった。
せっかくスペース効率に優れたFF車への進化をしたというのに3列目シートは跳ね上げ格納ができない。細かな部分で徹底的に研究を煮詰めらアルファードには歯が立たなかったのだ。
2026年現在もE52型は発売を続けているが、その間にアルファードは2代目から4代目へと進化を続けている。ハイブリッドモデルも持つアルファードとは異なり、エルグランドは4気筒エンジンと6気筒エンジンのガソリンモデルのみ。相当なエルグランド好きでなければ購入を躊躇するモデルなのは事実だ。
e-POWER一本化で挑む4代目エルグランドの素性
複数の日産関係者に聞いてもこのエルグランドの現状を「仕方ない」と思っている人はいない。ただ16年の時が流れてしまったのも事実で、新型エルグランド開発陣の気合いの入れようは相当なものだ。
パワートレインは1.5Lの第3世代e-POWERで日本市場では初搭載となる。また足回りは電子制御サスペンション、さらに4WDシステムであるe-4ORCEも搭載と技術面では抜かりはない。
すでに編集部でもプロトタイプに試乗をしたのだが、操安性はアルファードと比較するまでもなく上質で、ミニバンのゴトゴトした雑味はない。試乗コースはサーキットではなく一般と同様のバリエーション豊富な舗装路だったから、その仕上げはまやかしではない。
日産としては独自の尖った個性を求めているのだが、それは伝統的に走行性能であり、その味付けこそが日産ブランドをしっかり裏付けるものであることは間違いない。
燃費は3代目よりも格段にアップするのは明白であり、ライバルのアルファード/ヴェルファイアに追いつくことになる。
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