カーボンニュートラルへの対応は各企業でも始まっているが、ちょっと敷居が高く、どう取り組んでいいのかわからないという向きが多いのも事実だろう。
そんな中、三菱ふそうトラック・バスは、日本国内向けに顧客の脱炭素化をサポートする「カーボンニュートラル推進支援サービス」を2023年12月より開始した。
ロードマップの策定から実行までを包括的にサポートするというこの支援サービスはいったいどんなものだろう?
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真・イラスト/フルロード編集部、三菱ふそうトラック・バス
エコエナジー社と協業し展開するカーボンニュートラル推進支援サービス
「カーボンニュートラル推進支援サービス」は、三菱ふそうがエコエナジー社と共同で展開するサービスで、三菱ふそうが顧客のニーズに合わせて同サービスを提案し、エコエナジー社が実務を担当する。
今回パートナーを組むエコエナジー社は、20年以上にわたって多くの企業の温室効果ガス排出量を可視化し、排出量削減の計画策定や実行サポートなどを提供してきた実績がある。
現在の日本企業では、政府の2050年までのカーボンニュートラル達成目標やESG投資気運の拡大などを受けて、環境政策への社会的要請が高まってきている。
いっぽうでカーボンニュートラル化は自社の事業活動に留まらず、サプライチェーン全体に及んでおり、温室効果ガスの排出量を把握・管理するためには、自社の直接排出量だけでなく、他者から供給されたエネルギーの使用による排出量やその他の間接排出量も含めた取り組みが欠かせないものとなっている。
また物流業界においては、荷主企業からカーボンニュートラル化に向けた取り組みを求められるケースがあり、三菱ふそうの顧客からは「どこから始めればいいのかわからない」といった声もあがっていた。
こうした背景のもと、三菱ふそうとエコエナジー社で包括的なカーボンニュートラル化のソリューションを提供することで、顧客の社会的要請への対応を支援していきたい考えだ。
なお、三菱ふそうはEVトラック導入に際し、充電器・設備の導入や助成金、EVならではの補償などさまざまな困りごとを包括的にサポートする「FUSO eモビリティソリューションズ」を展開してきたが、今回のサービスは、そのメニューの1つで脱炭素化を達成するためのガイドラインを提供する「ゼロエミッションソリューション」の一貫となる。
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