ダイハツの認証不正が大きなニュースになっている。安全性を損なうような行為なども許されないものがあるが、今回の発表でより組織的かつ悪質な不正が行われていたことが判明した。スロットルの拡大にポート研磨っていったいダイハツはなにを目指しているんだ?
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】懐かしのアプローズまで!? いやはや該当車種多すぎだぜ……(7枚)画像ギャラリー■ポート研磨にハイオクマップって……
かつてホンダのタイプRシリーズはエンジンのポート研磨を工場で職人が手作業で施し、効率を突き詰めたスーパーエンジンを搭載した。
今や伝説となっているタイプRだが、それはホンダが貫き通したクラフトマンシップの賜物だ。
今回ダイハツの第三者による報告書が公開され、明らかになったことがある。
それがエンジンの出力の認証を取得する際にポート研磨などを実施し、不正が行われたということ。
本来であれば技術的なメリットとなり得る加工なのだが、なぜその技術を正々堂々とハイパワー版の車両に使わなかったのだろうか。
多くの名車を生み、生活のアシとして愛されてきたダイハツがいったいなにをしているのかと、自動車メディアとしても強い憤りを覚える。
■面研までしていた悪質な不正
さらに第三者による報告書によれば下記のような表記がなされている。
(1)シリンダーヘッドの下部を面研磨して燃焼室の容積を縮減する
(2)スロットルボディのボア径を拡張する
(3)作動角が大きいカムシャフトを特注し使用する
(4)シリンダーヘッドの吸気側及び排気側のポートを 研磨する
(5)ハイオクガソリンの使用
(6)(EF-ZL エンジンが搭載された車種に ついて)EFI51のロムの書き換え
といった量産時には行わない加工等を行った。
カスタムカーのフルチューン状態。エンジンの燃焼などの効率化を求めたが故の不正であり、ダイハツが裏ではこのような極めて悪質な不正をしていたとは想像だにしなかった。
特に(3)の作動角が大きな特注のカムシャフトの使用にいたっては、市販車の認証自体を揺るがす不正だ。
対象車種は1994~1998年のミラなど生産終了車種だが、本来あるべき性能を発揮していないまま認証を得ていたとなれば、ダイハツというブランドを根底から揺るがす問題だ。
常にユーザーのそばに存在していたはずのダイハツ。今後のトヨタとの関係性なども含めて、大きな改革をしない限りユーザーからの信頼回復は極めて難しい。
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