ホットハッチ好き今1番の悩み!!　できるだけ早く欲しいけど……24年6月発売予定の新型「スイフトスポーツ」を待つ価値はあるのか!?　

　クルマ好きが登場を待ち焦がれる新型スズキ スイフトスポーツ。一足先に登場した新型スイフトの高評価でさらに期待も高まるが､競合となるクルマも魅力的。ここはスイスポの登場を待つべきか？ 待たずにほかを買うべきか!?

※本稿は2024年2月のものです
文／渡辺陽一郎、写真／ベストカー編集部、日産、ホンダ、予想CG／ベストカー編集部
初出：『ベストカー』2024年3月10日号

■走りに磨きのかかった新型ベースグレード

　直列3気筒1.2Lエンジンを搭載する新型スイフトは、先代型に比べて機能を幅広く向上させた。特に注目されるのが走行安定性と乗り心地だ。

　例えばカーブを曲がる場合、ステアリングホイールを回し始めた時から、車両の進行方向が正確に変わり始める。この後も旋回軌跡を拡大させず、安定性を高く保つ。

　下り坂のカーブや危険を避ける時は、後輪の接地性が優れている。この時にはボディが相応に傾くが、挙動の変化は穏やかだから、不安な気分になりにくい。

　乗り心地は、40km/h以下では少し硬いが、速度が高まると快適になる。車両重量は2WDなら950kg以下だから軽快に走り、ボディ剛性を高めた効果もあって乗り心地も満足できる。スイフトはもともと走りの素性が優れていたが、新型はさらに磨きをかけた。

　新型スイフトスポーツにも同様のことが当てはまるだろう。機敏な操舵感、峠道などで味わえる優れた安定性を従来以上に向上させる。

　エンジンは直列4気筒1.4Lターボにマイルドハイブリッドを組み合わせて燃費も改善。ターボの過給効果が下がる低回転域では、モーターの駆動力が効果を発揮して、従来以上に滑らかな加速を楽しめる。

■手ごわいライバルも多いが……

　ライバル車のノートオーラ・ニスモは、Gに比べて約28万円の価格アップで、内外装、足まわり、タイヤなどをスポーティに仕上げた。魅力的だがハイブリッドのe-POWER専用車だから、活発なエンジンフィーリングは味わえない。6速MTも選べない。

　フィットRSは、全高を立体駐車場が使える高さに抑えながら、車内は広く居住性と積載性は抜群に高い。1.5Lエンジンも適度なパワーを発揮するが、運転の楽しさではスイフトスポーツが勝る。新型の登場が楽しみだ。

・待つべき度：95％
　活発なエンジンフィーリングや運転の楽しさを求めるならスイスポ一択だ。

スズキ スイフトスポーツ　主要諸元（予想）
・全長×全幅×全高：3900×1735×1500mm
・ホイールベース：2450mm
・車量重量：990kg
・エンジン：直4DOHCターボ＋モーター
・排気量：1.4L
・エンジン最高出力：140ps
・エンジン最大トルク：24.0kgm
・モーター出力：13.0ps