エクリプス・スパイダーの販売終了からすでに18年。三菱のラインナップからクーペが消えて久しい。スリーダイヤモンドを冠した流麗なクルマはもう出ないのだろうか? 可能性を妄想してみた!
文:ベストカーWeb編集部/写真:三菱自動車、Infiniti、ベストカーWeb編集部
■最後の三菱クーペは左ハンドルの逆輸入車
いまではPHEV&SUVというイメージの三菱だが、かつてはカッチョいいクーペもがんがん作っていた。ギャランGTOやFTOに始まり、ランサーセレステやコルディア、スタリオン、GTOに至るまで、同社の歴史には華麗な2ドアクーペが数多く刻まれている。
そんな三菱が日本で売った最後のクーペはなんだろう。現時点では、2004年から2006年まで市販された3代目エクリプスのスパイダーがそれにあたる。
そもそもエクリプスは、1980年代に提携関係にあった三菱とクライスラーの戦略から生まれた北米生産のクルマ。初代(1990年)から3代目までは日本にも輸入され、一部のクルマ好きからマニアックな人気を集めたのだが、2005年に登場した4代目は日本導入も行われず、すでに生産も終えている。
こうして三菱の日本のラインナップから2ドアクーペは消滅したわけだが、三菱はいまだにクーペを諦めていないようにも思える。現行のエクリプスクロスが、当初「クーペSUV」というコンセプトを打ち出していたことが、その証拠だ。
■インフィニティのEVプラットフォームを使っては?
ということで、三菱が再び2ドアクーペを作るとしたら、という可能性を探りたいのだが、ベース車として多用されてきたギャランがすでに消滅しているため、自社製プラットフォームでの開発は難しいように思える。
となると提携関係にある日産のプラットフォームが気になるのだが、GT-RやZが使っているプラットフォームは設計年次が旧いため、電動化も含めた対応が難しい。
ではダメなのかというと、答えはノーだ。日産のプレミアムブランドであるインフィニティが2023年10月に発表した「ビジョンQe」が考えられる。このクルマはインフィニティ初の電動セダンだが、これ自体が4ドアクーペとして、実に妖艶なエクステリアを持っているのだ。
現時点ではビジョンQeのプラットフォームは非公開だが、近い将来、これがインフィニティQシリーズ(=次期スカイライン!)として市販されることはほぼ間違いないので、三菱にもぜひこのプラットフォームを使っていただきたい。
コンセプトとしては、やはりGTOという偉大なアイコンを復活させてほしい。アウトランダーの積むPHEVのパワーを解き放って、500ps級の4WDクーペなんかどうだろう。個人的にはスタリオンのスタイリングが忘れられないのだが、リトラクタブルの雰囲気をうまく再現できるかがカギだろう。
というわけで、三菱クーペのリバイバルには日産の存在がポイントとなりそうだ。三菱にはぜひとも地を這うようなクーペモデルを、復刻させてほしい!
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