まもなく登場予定の新型クラウンエステート。復活は素直に嬉しいものの、やっぱりクラウンエステートといえば逆向き3列シートこそ!! という意見も多いハズ。しかも今回はかなりSUVテイスト強め。果たして新型クラウンエステートはどうなる!?!?!?!
文:小鮒康一/写真:トヨタ
■11代目クラウンのステーションワゴンモデルとして登場した初代クラウンエステート
2022年7月に発表となった通算16代目のクラウンは、ワールドワイドに販売することを念頭に置いて開発されており、それまでの日本独自の高級セダンという枠組みを超え、セダンのほかクロスオーバーやハッチバックのスポーツなど、新たなボディタイプもラインナップしている。
そんな新型クラウンのラインナップの中で、最後を飾るのが2024年秋にも販売がスタートするとアナウンスされている「エステート」となるのだが、この名前に懐かしさを覚える人も少なくないのではないだろうか?
■6代目クラウンからワゴンあり!! 意外とご長寿なんですっ!!!
クラウンエステートという車名は1999年に11代目クラウン(170系)をベースにしたステーションワゴンが登場したときに初めて使われたものだ。
なお、クラウンのステーションワゴンモデルは2代目モデルから存在しており、その頃は「カスタム」という名前が与えられていた。このカスタムの名称は5代目モデルまで使用され、6代目からはクラウンワゴンのグレード名として使用されている。
その後もクラウンのステーションワゴンモデルは代を重ねる毎に同時にモデルチェンジを果たしてきた。
しかし1987年に登場した8代目はクラウンが9代目、10代目にフルモデルチェンジを果たしてもマイナーチェンジで販売が続けられ、11代目の登場でようやくクラウンエステートにバトンタッチする長寿モデルとなっていた。
■長距離に絶対不向きだけど、あれがいいのよ!!!!!
そんなクラウンワゴンのもうひとつの特徴とも言えるのが、荷室に隠されたサードシートだ。普段は荷室の床面に格納されているが、いざというときに引っ張り出すと後ろ向きに2人分の座席が現れるというもの。
これは同時期のセドリック/グロリアワゴンやセプターワゴンなどにも用意されていたギミックで、長時間の乗車には向かないものの、エマージェンシー的に人を乗せることができる装備となっていたのだ。
さすがにクラウンエステートとなってからは3列目シートは備わらなかったが、エステート=ステーションワゴンというイメージが強い人は少なくないハズ。
ただ新型のクラウンエステートは明らかにステーションワゴンではなくSUVのスタイルを纏っているため、違和感を覚える人も多いだろう。
しかし実はリアシートを倒すと荷室が完全にフラットとなり、フロントシートバックとのスキマを埋めるボードも用意されるなど、ステーションワゴン的に使うこともできるようになっているのは、エステートの名前を復活させたトヨタの心遣いと言えるかもしれない。
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