マジで日産がたまにやる「やり過ぎ」期待 復活を待ってるぞ[新型ステージア]!!!

マジで日産がたまにやる「やり過ぎ」期待 復活を待ってるぞ[新型ステージア]!!!

 荷室の積載量の多さに加え、セダン譲りの優れた走行性能、低く流麗なデザイン、低めのアイポイントなどが魅力のステーションワゴン。ただ現在は国産ワゴンは非常に少なく、ワゴン好きとしては非常に残念。新型クラウンエステートのように、かつての名門ステーションワゴンの復活を願いたいところだが、なかでも筆者が復活を強く望んでいるのが日産「ステージア」だ。スカイラインの走りをワゴンで味わうことのできるステージア。もしも令和に復活となったらどのような姿が望ましいのか、考えてみよう。

文:吉川賢一/写真:NISSAN、BMW

■当時最強を誇ったステーションワゴン

 国内向けマツダ6ワゴンの生産が2024年4月に終了し、残る国産ステーションワゴンはトヨタの「カローラツーリング」、スバル「レヴォーグ」など、数えるほどしかなくなった。今秋に登場するとされている新型「クラウンエステート」は、ステーションワゴンといえばそうなのだが、トヨタ自身は「ラージSUV」としており、生粋のステーションワゴン好きにとっては、やや趣が異なる。

 しかしかつては、国内メーカーでも、多くのステーションワゴンがラインアップされていた。日産だけでみても、サニーカリフォルニアやグロリアワゴン、セドリックワゴン、プリメーラワゴン、セフィーロワゴン、アベニール、ウイングロードなど、非常にたくさんあったが、なかでも評判の高かったのがスカイラインのシャシーをベースにつられた初代ステージア(1996~2001)。

 直列6気筒エンジンを搭載し、駆動方式はFRもしくは4WD、スカイラインと同じマルチリンク形式のサスペンションを採用し、走りの質感は非常に高いものがあった。もちろんステーションワゴンの長所である積載性も高く、走りのいいワゴンが欲しいという人にはベストチョイスだった。

 V6エンジンとなった2代目(2001~2007)も、快速ワゴンとしての素性は非常に高く、当時日産の新入社員だった筆者は、日産のテストコースで周回路バンク最上段を200km/hで楽々流しているステージアをみて、「欧州ワゴンに追いついた!!」と感じていた。

R33型スカイラインGT-R用のRB26DETTエンジンとドライブトレイン、リアサスペンションを流用した「260RS」(1997年)。国内最強のステーションワゴンだった
R33型スカイラインGT-R用のRB26DETTエンジンとドライブトレイン、リアサスペンションを流用した「260RS」(1997年)。国内最強のステーションワゴンだった
2代目ステージアにも、3.5LのV6エンジン(最高出力280PS)と6速MTを組み合わせた特別仕様車の「アクシス350S」というハイパワーワゴンがあった
2代目ステージアにも、3.5LのV6エンジン(最高出力280PS)と6速MTを組み合わせた特別仕様車の「アクシス350S」というハイパワーワゴンがあった

■トップグレードには、400PS級の新型VCターボe-POWERもしくは新型プラグインハイブリッドシステムを!!

 そんなステージアは、令和の時代でも、やはりスカイラインをベースにするのが望ましい。ただ、現行のスカイラインそのままではなく、ハイブリッド仕様(e-POWER)は欲しいところ。新型エクストレイルに搭載された1.5L直3エンジンのVCターボe-POWERをパワートレインとするのが最適だろう。

 新型ステージア(仮)の想定ライバルは、メルセデスベンツCクラスワゴンやBMW 3シリーズツーリング、アウディA4アバント、ボルボV60など。これら欧州ステーションワゴンは、直列4気筒ガソリンターボや直4ディーゼルターボ、直6ガソリンターボ、48Vマイルドハイブリッド、プラグインハイブリッドなど、様々なパワーユニットがある。

 いまこうしたライバルに対抗するには、CO2排出量低減を加味した、次世代ユニットの採用は必須だ。現行スカイラインには、最高出力405PS級の400Rや、420PS級のスカイラインNISMOもあるが、もはや時代遅れだと思う。VCターボe-POWERを搭載する新世代の日産製ステーションワゴンを見せてほしい。

 そしてトップグレードには、最高出力400PS級の新型VCターボe-POWER、もしくは新型のプラグインハイブリッドシステムなどの電動ユニットがほしい。2.0LのVCターボエンジンは既に北米市場で採用されており、e-POWERシステムとの組み合わせも可能なはず。そのうえで、駆動方式はFRもしくはFRベースの4WDを採用。たとえリアに荷物を満載したときでも、リアタイヤのトラクションが確保できるよう、重量配分も考慮した駆動方式としたい。

 そしてもちろん、ステーションワゴンの魅力である、全高の低さがもたらすスタイリシュなデザインも追求したい。インフィニティが発表したクーペセダン「ビジョンQeコンセプト」をベースに、ルーフエンドを延長して、リアエンドに荷室を付けたステーションワゴンが理想だ。ミドルサイズを超えて、Lクラスサイズにまで大型化しそうだが、そのぶん流麗なステーションワゴンとなるはずだ。

 車両価格はベースグレードを税込450万円程度(現行スカイラインの最低価格)に抑えつつ、上級仕様は800万円超(スカイラインNISMO並み)でもいいと思う。

インフィニティが公開しているコンセプトカー「ヴィジョンQeコンセプト」。スタイリッシュなクーペセダンだ
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BMWの新型5シリーズツーリング。最新世代にも、ステーションワゴンは必ず用意される
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次ページは : ■新型スカイラインがあるならば、ステージア復活もありえる!!

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