2024年9月16日に終幕した中国の重慶モーターサイクルショーで、ZONTESが並列3気筒エンジンを搭載した新型スーパースポーツ「703RR」を発表した。エンジンやシャーシはヤマハMT-09シリーズに似ており、登場がウワサされるYZF-R9に近い立ち位置のモデルだ。
3気筒スーパースポーツが続々登場
2025年にヤマハがリリースするとウワサされるYZF-R9は、MT-09の並列3気筒エンジンを搭載したスーパースポーツとされる。また、世界選手権のMoto2レーサーはデイトナ765のエンジンをベースにしており、サーキットでも3気筒エンジンの存在感が増している状況だ。
そんな中で中国のCFMOTOが7月に675SR-Rを発表。並列3気筒675ccエンジンは、その排気量からトライアンフのデイトナ675を意識したもの。フルカウルの装備でデビューし、欧州ブランド以外では初の3気筒スーパースポーツとしてウワサのYZF-R9に先行した。
そして9月の重慶MCショーでは、ZONTESが並列3気筒699ccの703RRを発表。こちらはヤマハをお手本にしていると言われ、3気筒エンジンの外観はMT-09風。また、フレームもMT-09同様にアルミダイキャスト製と思われることから同じくYZF-R9を先取りした構成となる。
最高出力は102PSでMT-09の120PSよりも低いが、装備ではオートロック式の燃料タンクキャップやシートロックを備えており、新型MT-09SP並みのユーティリティが特徴。価格は4万1800元(約83万円)と発表されており、MT-09の12万9800元(258万円)を大きく下回っている。
703RR [ZONTES] 日本でも小排気量モデルが一部扱われている新興メーカーでスーパースポーツは初。同じ3気筒エンジンで703Fというアドベンチャーモデルも登場している。
スタイルはシャープ。カウル内にはウイングレットを装備しており、最新のスーパースポーツを研究している。ミシュランタイヤを採用することでMotoGPイメージを引き寄せているようだ。
エンジンは並列3気筒DOHC699ccを採用。最高出力は102PS/11200rpmを発揮する。
こちらはヤマハMT-09のエンジン。クラッチカバー形状やオイル吸入口の位置など似ている。
エンジン左側。シフトロッドにはシフターのスイッチが確認できる。
こちらはMT-09のエンジン。左側はウォーターポンプやシフトシャフトの位置などが似ている。
アルミツインチューブフレームはダイキャスト製法によるものと思われる。
こちらはMT-09のフレーム。ダイキャストだと薄肉かつ裏側のリブなど形状の自由度が高い。
アッパーカウルには吸気口と思われるダクトがあり、ウインカーはミラー内臓となる。
両サイドのダクトカウルにある灯火器はコーナリングライトかフォグランプだろう。
テールカウルもダクト状になっている。左右に上下2段のテールランプを備える独特なデザイン。
テールランプは光り方も独特で横方向からも被視認性が高そうだ。
ブレーキキャリパーはJ.JUAN製ラジアルマウントにタイヤはミシュランのパワー6を採用。
ガルアーム状のスイングアームには「RACING」、「SPEED」のロゴを配置する。
フットレストはアルミ鍛造製とされる。
メーターはTFTカラーディスプレイを採用。スイッチボックスも2021年型MT-09に近い。
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