名古屋SRTってなに? なんと回遊観光特化の連節バスだった……だと!?

■栄発着の循環路線だった!

重複するのは地下鉄だけではない
重複するのは地下鉄だけではない

 栄のバス停に到着すると、全員が下車した。時刻表によれば、SRTは名古屋駅と栄を結ぶ路線でずっと周回するのだが、厳密には栄を出発して名古屋駅を経由して栄に到着する循環ルートである。よって栄から乗車すればぐるっと栄まで乗り続けることは可能だが、始発でも終点でもある栄で一旦下車する必要がある。

連節車はポンチョ3台分まではないが圧倒的な定員であることには違いない
連節車はポンチョ3台分まではないが圧倒的な定員であることには違いない

 バス停にいた係員が車内の点検などを行っていたので、1日乗車券を持っていたとしても下車することになりそうだ。その後は既にバス停に並んでいた人が続々と乗り込みSRTは出発していった。

バス停が間に合わなかったところは臨時停留所でカバー
バス停が間に合わなかったところは臨時停留所でカバー

 栄にはあちこちバス停が置かれている。名古屋市交通局や高速バスが集結するオアシス21内の栄バスターミナルが有名だが、他にもバス停が設置されている。さすがにSRTは入れないようなので、テレビ塔こと「NAGOYA MIRAI TOWER」を見上げる場所にバス停が設置された。

かなり迫力があるぞ!
かなり迫力があるぞ!

 オアシス21横の歩道橋からはSRTが走行する姿を上から見ることができるので、車体の動きなどがよく観察できる。

■今回の回遊目的地は栄だった?

SRTの名称はSmartRoadwayTransitの頭文字
SRTの名称はSmartRoadwayTransitの頭文字

 名古屋観光の名所と一緒にフレームに収めることができる。また名古屋市交通局の路線バス以外にも名鉄バスでも運行される基幹バスや都市間高速バスも多く走行しているので、それらに混じった姿も撮影できる。連節バスはその大きさからよく目立つので対比するように撮影してみてはいかがだろうか。

方向幕は最近のLED方式で普通に見える
方向幕は最近のLED方式で普通に見える

 また、バス停周辺では賑やかにテントや遊具が設置されていた。この日は「HIGASHI SAKURA BLOOMING」というイベントが開催されていて、このSRT開業に合わせて栄エリアでの回遊性向上を目的として謎解きイベントやトークイベント、次世代型モビリティの試乗会、キッチンカーの出店などが行われた。

全長18mの注意書きも迫力がある
全長18mの注意書きも迫力がある

 今回SRTが走り出した目的である都心部の回遊性や地上の賑わい拡大が狙いだ。そもそも路線バスは駅と住宅地、駅と商業地などを結び人を移動させるものだが、今回のSRTはそうではなく都市部、今回のルートでは名古屋駅と栄地区に広がる観光スポットやグルメ、ショッピングなど巡ってもらうことで街を盛り上げていく、そのための路面を走る移動手段という位置づけになっている。

点在したバス停の集約も課題か?
点在したバス停の集約も課題か?

 単に名古屋駅から栄で行われているイベントに向かうのであれば地下鉄や市バスのループ線、また名古屋市内の観光スポットを巡るのなら巡回バス「メーグル」というバスがあり、それらと路線が重複し目的も重なっているようにも思えるのだが、乗車して車窓を眺めてみないと分からないスポットや街の魅力に気が付いてほしい、そのためのSRTなのだという。

■すべてのバス停設置は間に合わず?

都市中心部の工事は時間がかかるのが常?
都市中心部の工事は時間がかかるのが常?

 筆者は他のバス停からも乗車してみようと思い、伏見エリアから広小路通を歩いてみることにした。実は地下鉄に乗車すると名古屋の次は伏見、栄と停車するのだが、SRTは伏見にバス停は設置されていない。名古屋駅エリアと伏見の間には「柳橋」「納屋橋」というバス停はあるが、名古屋駅・栄という2つの核の結びつきを強くしたいということなのだろう。

テレビ塔をバックに撮りバスする人は多い?
テレビ塔をバックに撮りバスする人は多い?

 柳橋のバス停に行ってみると臨時停留所と書かれたバス停が置かれていた。ここと納屋橋バス停は開業までにバス停の工事が間に合わず、暫定的な運用となっている。近くのバス停予定地では休日にも関わらず工事が行われていて、急ピッチで進められているようであった。

連節車はバスターミナルに入れないことが多い
連節車はバスターミナルに入れないことが多い

 SRTは橋上にある臨時停留所に停まるようだったが春の季節になれば桜など愛でながら市内を眺望することもできるだろう。ここからも数人が乗車する姿が見られ注目度の高さを知ることとなった。

車道側にも歩道側にもベンチが設置された珍しい形状
車道側にも歩道側にもベンチが設置された珍しい形状

 再び栄に戻り、名古屋駅まで乗車することにした。時間を確かめると、まだ次のSRTまで30分ほど待たなければいけなかったが、もう10数人が列を作っていた。3ヶ所の乗降口扉のサインに従ってそれぞれ列が出来ていたが、前乗りというルールが浸透しているからなのか、前の扉が長い列を作っていて係員が乗車時の決済方法を聞いて分散して乗車するように案内をしていた。

降車ボタンは日本ではあまり見かけない形状
降車ボタンは日本ではあまり見かけない形状

 係員によると、この日は栄周辺で別のイベントも開催されるとかで便によっては積み残しも発生するということだった。最大で122名も乗車できるSRTだがわざわざ選んで乗車する人も多く、それだけ話題性も注目度も高いということだろうか。そしてバス停の柱やその待合スペースにはデジタルサイネージが設置されている。

タッチ決済は今後の主流か?
タッチ決済は今後の主流か?

 画面は大きく3つに分かれていて、上部には現在時刻と先発、次発のバスの時刻が表示されている。真ん中の画面ではバス停名称と全体の時刻表、また次に来るバスの位置や遅れなどの運行情報が地図上で分かりやすく表示されているほか、乗車方法や決済方法の案内も切り替えながら表示されていた。

デジタルサイネージ方式のバス停
デジタルサイネージ方式のバス停

 そして下部には栄で行われているイベント情報が表示されていた。バス停としての情報も提供しながら降車した乗客にも周辺の観光スポットやイベントの情報を提供しているのだろう。また待合スペースとしてベンチも用意されていた。歩道側と道路側とありSRTを待つ人と公園やちょっと休憩したい人が座るのと分けて利用できそうだった。

次ページは : ■連節車ならではの苦悩はバス停だった!

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