■連節車ならではの苦悩はバス停だった!
しばらく待っていると名古屋駅へ向かうSRTがやってきた。車内はかなり混雑していたが、先述の通り全員下車となるので、どこかには座れそうだ。車内の忘れ物などがないか確認作業が行われた後に乗車が始まった。朝は前方の座席に座ったので、今度は後方の座席に座ることにした。車内はあっという間に満員になり、立っている人も空間の余裕がないくらいの混雑だ。
定刻となると滑らかにSRTが動き出した。路面の状態もいろいろあるはずだが、揺れはそれほど感じない。栄バス停を出ると、先の交差点で左折しやや狭い道路を走って1本北を走る錦通へと入っていく。再び栄の100m道路を横切ると左折と右折を行い、元の広小路通へと戻り西へ進んでいく。
途中のバス停でも数人の乗降があり、朝乗車した「名古屋駅桜通」バス停まで戻ってきた。休日ということもあり交通量も多いはずであるが、車線変更や右折・左折もなかなかスムーズに運行できているようだ。筆者は次の「名古屋駅」バス停で下車する予定だが、ここでバス停にいた係員より次のバス停では最後尾のドアは開かないという案内があった。
3つある扉のうち「名古屋駅」バス停では地下街に下りるための階段に重なってしまうため乗降ができないという。よって下車する場合は真ん中の扉まで移動しておくか、他の2つの扉から乗車し、その辺りで座ることが必要だ。実際に降りてみると階段部の壁が車体に重なっているので、これでは乗車位置に並べないことが分かった。
もう少し前方にするとよかったのかもしれないが、そうなると今度は前方にある植栽などにかかってしまい、また扉が開けられなくなるようだ。後から設置されたバス停なので、場所を確保するのが大変だったようだ。なんとか見出した妥協点なのだろう。並んでいる乗客を乗せた後SRTは栄へと走っていった。
■不安なのか?期待なのか?
今回は名古屋市内を走り出した「SRT」についてお届けした。新たに走り出したSRTは話題性もあって、かなりの利用があるようだった。事実、最初の週末ではあまりの混雑で積み残しの便もあったようで、早期の増便や追加車両の導入が待たれるところだ。しかし決して不安な面がないわけでもない。
今年の秋に名古屋で開催される「第20回名古屋アジア・アジアパラ競技大会」を見据えて来年度には数台のSRTが名古屋駅と栄、そして名古屋城と大須という4つのエリアを結んで走行し沿道のまちづくりと連携し、歩いて楽しい街を目指すという計画だそうだ。
しかし現状の路線では市バスにおいても地下鉄においても重複し、地下鉄の方が早く到着するのは明らかだ。話題性がいつまで続くのかを心配する声もあり、期間限定なものにならないか気になってる人もいるようだ。
ただ先述のようにSRTは街に賑わいと人の回遊性を高めるためのもので、ただの交通機関ではないということが書かれており、それが利用者にしっかりと伝わるかがまずは重要だろう。
ちなみに名古屋市はSRTの運行開始に向け、キービジュアルを作成公開している。コンセプトスローガンは「まちをめぐる、いい予感。」だ。SRTはただの移動手段ではなく、まちとのふれあいやワクワク感を生み、新しい都心の風景やにぎわいにつながるもの”という思いが込められているという。
綴られキャッチコピーに込められたように、名古屋にやってきた観光客には観光スポットを巡る1つの目的として、名古屋に在住している人には都心部の新たな魅力を発見するきっかけとして、街中に溶け込む存在になってくれればと思う。
「乗ってワクワク。見てドキドキ。降りてワイワイ」と、触れ合いや繋がりを生み出すSRTにぜひ乗車して見てはいかがだろうか。きっと新たな名古屋が見えてくるはずだ。
【画像ギャラリー】名古屋SRTってなに?回遊観光特化の連節バスだった!(49枚)画像ギャラリー



























































