■【88号】大阪駅直結ゼロの駅へダイレクト!
大阪駅南口、地下鉄梅田駅8番出口を出てすぐの大阪駅前バスターミナルから発着する88号系統。北新地から肥後橋を渡り、土佐堀通を西進して国道172号(みなと通)を経て大阪港・天保山へと至るロングラン路線だ。地図で見ると大阪港から大阪駅に向けて、北東方向へ斜めに駆け上がるようなルートを描き、中盤以降は大阪メトロ中央線と並行する。
大阪港にある観光施設・海遊館や大阪ドームへのアクセス路線という性質も有するこの路線だが、出張視点で見ると「大阪駅に直接乗り入れていない路線へのリーチがやたら広い」という特性が浮かび上がる。このバスに乗りさえすれば、渡辺橋(京阪中之島線)や阪神九条(阪神なんば線)といった駅へ乗り換えなしで直行できる。
さらに、市岡元町(JR・中央線 弁天町駅至近)や地下鉄朝潮橋、大阪港といった中央線各駅にもダイレクトにアクセス可能だ。「宿や目的地がたまたま九条や弁天町、朝潮橋だった」という時など、このルートを知っているだけで移動の手間が大幅に省ける。また、それらの駅から乗り換える場合でも、中心部のターミナルに比べてよっぽど楽に移動できるのでおすすめだ。
初遠征などの「大阪ビギナー」にとって、大ターミナル・本町駅での「御堂筋線・中央線の乗り換え」は、通路の長さや混雑も相まって大きな精神的負荷を伴う。土地勘がないままあの地下通路を重い荷物で歩くストレスを考えれば、大阪駅前から88号に飛び乗って、地上から中央線沿線へ直接アプローチしてしまう方がスマートではないだろうか。
路線図を広げれば非常に整って見える大阪の地下鉄網だが、御堂筋線を中心とした激しい混雑や煩雑な上下移動、そして微妙に離れたターミナル間の移動といった「見えないコスト」が常に付きまとう。今回紹介した3つの路線バスは、そんな都市交通の隙間を埋め、私たちに「地上をゆったり移動する」という快適な選択肢を与えてくれる。
そして「慣れない都市の路線バスに乗るのはハードルが高い」と思われるかもしれないが、実は大阪シティバスは、都バスなどでもおなじみの「中乗り・前降り・後払い」方式だ。運賃の支払いにはSuicaやPASMOといった全国共通の交通系ICカードがそのまま使えるため、小銭を用意する必要もない。
つまり一度乗ってしまえば、普段乗り慣れているバスと何ら変わりはないのだ。地下通路に吸い込まれてゆく群衆を尻目に、涼しい顔で地上を駆け抜ける。次に大阪の地を踏む際は、ぜひ路線バスという「スマートな抜け道」を活用してみてはいかがだろうか。
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