■帰りはBRTを選択!
さてコミケを十分に楽しんで帰りのバスとなるわけだが、次はこの夏からコミケ対応を始めた東京BRTを利用することにした。都営バスはビッグサイト1階にある中央ターミナルから出発するが、東京BRTはりんかい線の国際展示場駅のロータリーが最寄りのバス停となるため乗り場が違い少し歩くことに注意が必要だ。
りんかい線の国際展示場駅へ向かう通路を歩いていくと、通路屋根下に早速広告を見つけた。いわく「新橋まで最速15分」と大きく書かれており、とても魅力的である。
コミケで何度も行き来している人であればお分かりだと思うが、東京ビッグサイトの案内によればりんかい線を利用すると大崎まで14分。しかも駅構内は混雑して入場規制がかかっている時間帯もあり、すぐにやって来る電車に乗れるというわけではない。
新木場までなら5分だが、多くの「戦利品」を持ち京葉線東京駅の連絡通路を歩くのは大変だろうことは想像に難くない。また新橋ならゆりかもめもあるが所要22分。同じくホームまでたどり着くには時間がかかるので、総合的に見てもこの広告はもしかしたら楽に帰れるかも?と思ってしまう。
■最速15分は伊達じゃない!
屋根のある通路を歩いていくと、りんかい線国際展示場駅のロータリーが見えてきた。その横に東京BRTのバス停と係員が立っていた。筆者もその看板を目印に列の最後尾にやってきた。バス停の時刻表によると次のバスは連節車のようなので、ざっと見積もってもこの人数なら何とか乗車することができそうだ。
見上げるとパラパラと雨が降り出す中でバスがやってきた。だいたい10分ほど待ったが、所定の時刻からは10分ほど遅れていたので交通混雑だろう。こちらの便も臨時便ではなく通常ダイヤの定期バスなので、まずは降車扱いを行い車内の点検を行ったあとで入線してきた。
運賃は新橋まで220円均一である。連節車は定員が113名(公式サイトによる数字、乗務員を含む)と多いので、並んでいた人のほとんどが乗車することができた。
■連節バスは大量輸送の本領発揮!!
東京BRTは2020年5月24日に運行を開始したBRT(Bus Rapid Transit)、バス高速輸送システムの略であり、2020年に開催予定であった東京オリンピック・パラリンピックを見据えて整備された公共交通機関である。
路線は3ルートあり、虎ノ門ヒルズから東京ビッグサイトを経て東京テレポートまでを結ぶ幹線ルート(平日は国際展示場止まり)、晴海・豊洲を巡回する晴海・豊洲ルート、新橋と勝どきを結ぶ勝どきルートとなっている。
現在は第2次のプレ運行となっており、本格運行が始まると東京ビッグサイトへも乗り入れる予定だ。
バスに乗車して奥の方へ進んでいく。車内は広いがあっという間にコミケ帰りの人でいっぱいになった。バスはロータリーを回ると有明、豊洲、勝どきを横に見ながら新橋へと進む。バス停も少ないので停車時間も短く、気がつけばもう新橋というところまで走行していた。終点の新橋へは約20分で到着した。
■東京BRTは使い方次第では便利で早い!
今回は東京ビッグサイトを結ぶ2つの路線に乗車した。到着場所が違うのでどちらが良いとは一概に言えないが、バス停の数からみると東京BRTは国際展示場まで4つしかないので速達性では抜き出ているといえる。
ただし東京BRTの新橋は新橋駅から少し離れていて歩く必要があり、また東京ビッグサイトからも現在はりんかい線国際展示場駅まで歩く必要があるので、ここは身体の疲労度や荷物の多さで選んでみるといいと思う。
また都営バスは途中のバス停数は多いが急行や臨時便の設定があり、またバスの本数が多いのが魅力で待ち時間を加えると東京駅には都営バスの方が早く着けるかもしれない。
ちなみにジェイアールバス関東の路線は臨時便の設定がなかった。そして定期便の本数が少なく座席定員制のため、仮に積み残しとなった場合のリスクが大きすぎることから今回は選択肢には入らなかった。
もちろんこの他にも交通手段はあるので、どこに向かいたいのか、乗降駅や宿泊地等により近いところを結ぶ交通機関を利用すればいいのだが、東京BRTがコミケ輸送に仲間入りし経路や選択肢が増えたことは参加者には朗報で、次回の参考にしていただきたい。
【画像ギャラリー】コミケ会場のビッグサイトへの道選び!(15枚)画像ギャラリー