渋谷から新宿を経由してなぜかかなりの大回りで新橋まで走っていた京王バスの052系統は、バスターミナル八重洲が誕生して発着地を同地に変えて発展的に050系統にアップデートしている。しばらく経過してどうなっているのか乗ってみたのでレポートする。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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■052系統から050系統へ
渋谷駅から新宿を経由し、新宿御苑や四谷を通って新橋まで行っていた京王バスの052系統は、東京駅にバスターミナル八重洲が誕生して、同地を発着地にして050系統へとアップデートしている。
052系統は3往復だったが、050系統になっても変わらず3往復だ。渋谷-新宿間は並行する京王の路線バスと同様に各停留所に停車するが、新宿-バスターミナル八重洲間はほとんど停車しない。かなりの大回りだが、それでもバス停の停車が少ないので乗車時間は短く感じる。
052系統は一貫して燃料電池車であるトヨタSORAを使用していたが、記者が乗車した日はディーゼル車(エアロスター)が投入されていた。本路線を担当する永福町営業所の30607号車だったが、これはこれでレアだったのかもしれない。
■バスターミナル八重洲
バスターミナル八重洲は京王バスが運営しているので、そもそも052系統は最終的に八重洲に入るために設定した準備路線だったのではないかというのがもっぱらの評判だが、いずれにせよ京王バスが東京駅に乗り入れるのは数十年ぶりだろう。
東京駅からは八重洲南口の改札を出て地下街に降りて直進、突き当たったミッドタウンの中に入り右に曲がる。主にテイクアウトの飲食店街を抜ければ右手に乗車券売り場があり、さらにエスカレーターを降りると地下2階でようやく乗降ホームに至る。
大まかな位置関係を把握しておけば東京駅から迷わずに行けないわけではないが、お世辞にも案内表示は十分とは言えず、初めて行く際には迷う可能性が高いと感じた。
■周りは高速バスだらけ!
バスターミナル八重洲は地下にあるのでホームは1面2線と例えたらいいだろうか、島式ホームが自動扉で車道と完全に区切られ、改札が始まらないとドアが開かない仕組みだ。
当然だが周りの乗り場に停車するバスはすべて高速バスで、そこに路線車がやってくるのはかなり異色な存在である。
発車5分前くらいに乗車できるようになり、運賃220円をICカードで支払い乗車。同乗した計3名以外に誰も乗る気配はない。土曜日の第2便だったので、マニアが多数押しかけると思いきや、そのまま定刻で発車。ホームを1周して地上に向けて駆け上がった。