大型連休もその先の夏休みも旅行をし、または計画を立てている方も多いだろう。バスマガジンなのでもちろんバスでの旅行を取り上げるが、今回は夜行バスを利用したので乗車記としてお届けする。今の広島の姿も合わせてご覧いただきたい。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■広島ドリーム名古屋号は4列シートの日野セレガ
乗車したのは週末の金曜日だ。まだ行き交う人々の流れが見える名古屋駅のJRハイウェイバスのりばに向かった。筆者も仕事を終えてからの到着であったので、乗り場に着くころには既に乗車するバスが停車していて、これから乗り込む乗客の改札が始まっていた。
今回はジェイアール東海バス担当の「広島ドリーム名古屋1号」に乗車する。広島行きの夜行バスは久しぶりの乗車であるが、やはり乗車率は高いようである。撮影を済ませて改札を受けて乗車した。車両は日野セレガで4列シート車だった。
個人的には広島ドリーム名古屋号といえば2階建てのエアロキングが走ってたのが思い出される。その当時はセレナーデ号という愛称もあったが2013年に今の広島ドリーム名古屋号へ愛称が変わり、2018年に車両もエアロキングから4列シート車に変更になっている。
4列シート車で後方に化粧室があるタイプで、座席を仕切るようなカーテンはない。ただ座席幅はやや広めに設定されており、思ったほどの窮屈さは感じない。またシートはやや固めになっており、長距離乗車でもしっかりと身体をホールドしてくれるのでフカフカ過ぎて眠れないということはなかった。
設備としてはフットレスト、コンセントはなくUSBポートが各座席に設置されている。上向きではなくバスの進行方向に向けて設置されているので消灯前にケーブルを挿しておきたいところだ。
またシートベルトは全席3点式を装備していた。このタイプの夜行バスで3点式シートベルトというのは筆者は初めて遭遇したが、乗車中もよりしっかりと身体が固定されているので、安心して夜行バスの旅を楽しむことができそうだ。
■さすがの人気路線はほぼ満席で発車!
定刻の22時30分にJR名古屋駅を出発した。週末の運行ということもあり、ほぼ満席に近い状態の乗車率であった。運転士よりこの先の案内や車内設備の説明があったあと、しばらくすると消灯になった。
このバスはJR名古屋駅を出ると乗車扱いをするバス停がないので、車内が明るい時間はほとんどない。よって早く寝たい人には、途中のバス停からの乗車で目が覚めてしまうということがないのでありがたいのではと思う。
また消灯といっても完全に暗くなるわけではなく、座席ごとの間隔くらいで青い照明が点灯しており、ある程度の安全性が確保されている。人によってはやや明る過ぎる感じもあるが、青という色が心を落ち着かせる効果があるということからも、より気持ちよく過ごしてもらうためにはいいのかもしれない。