夏のボーナス商戦も終わり、次なる新車購入のお得な時期は、お正月の初売りが定番だ。しかし、正月よりももっとお得が生まれる可能性があるのが、年末の11月・12月である。変化を続ける自動車ディーラーの動きに注目していこう。
文:佐々木亘/写真:ベストカー編集部
■豪華景品よりも商談の中身で得の方が絶対いい!
年初めに行われる「初売り」は、自動車ディーラーが販売に力を入れる時期だ。
新しい年を景気よくスタートしたいという願いが込められており、たくさんのお客様に足を運んでもらって、より多くの契約を勝ち取りたい。
正月の集客方法の一つが、特選中古車や試乗車の販売、来場プレゼント、豪華成約プレセントなどの特典だ。
どれもこの時期だけのお得なサービスになるのだが、人によっては「景品減らしていいから値引きをもっと増やしてほしい」と思う人も多いと思う。
実際に、初売り時の条件は平常時よりは甘くなっているものの、プレゼントやサービスが最初から入っている分、値引きの幅が小さめに制限されていることがある。
ユーザー側も、「これだけプレゼントももらえるなら、お得だよね」と、値引きにこだわる姿勢も軟化しがちだ。
正月の雰囲気を楽しみ、景品が多く欲しいという人は、ぜひ初売りで購入してほしいが、購入条件さえ揃えばOKという人は、わざわざ初売りを狙うことは無い。
なにせ初売り前の11月と12月は、景品よりも商談の中身でお得が引き出しやすい時期なのだから。
クルマの値引き・サービス重視なら、年内にクルマを購入しよう。
■狙い目は来年3月までに生産・登録される新車
最近の新車納期は長い。人気車種になれば1年・2年待ちは当たり前だし、平均的に注文から半年は待たされる。
長納期化したクルマは、正直いつ購入手続きをしても、大幅なお得感を引き出すのは難しく、販売条件も厳しいのだ。
実際に11月・12月の商談で狙うべきは、納期が3か月~4か月程度のクルマたち。今であれば、短い納期の新車を、この時期に購入しよう。
そして契約にあたり重要なのが、2024年3月末日までに登録(ナンバー取得)を行うことだ。
3月は、多くの自動車ディーラーで本決算を迎える時期である。ここまでに登録を終えたクルマが、2023年度の実績としてカウントされるのだ。
この年度内実績にカウントできることを軸にして商談を展開すると、いい条件が出やすい。
年度内に登録を入れ年度表彰で一つでも上に行くために、営業マンたちは「今」もらえる契約を大事にしている。
実際、初売りで契約すると、ほとんどのクルマが年度内登録できなくなってしまう。営業マンがやる気を出している今が、クルマの買い時だ。
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