■夏と冬の乗り方で気を付けるべきこと
エンジンオイル/エンジンの温度がただでさえ高まりがちな夏場、渋滞のノロノロ運転という状況はオイルへの負担が確実に増す。そんな状況下、オイル量が少なかったり、劣化したオイルでは満足な潤滑が行えないため、エンジンの回りが重くなったりアイドリングが不安定になり、オーバーヒートの要因になる。
冷却水/性能向上が著しい近年のクルマはオーバーヒートを起こし難くなっている。しかも、8年間交換不要の超・長寿命なスーパーLLCの普及によって冷却水もメンテナンスフリー化しつつある。が、乗りっぱなしで、必要最低限の日常メンテすら怠っていたとしたら、この限りではない。蒸発量が増えるため正常な状態でも冷却水が減る可能性が高まるので、冷却水量のチェックだけは確実に行っておきたい。
冬になると、かつては儀式でもあった暖機運転。機械にはスムーズかつ快適に動作できる「適温」というものがある。エンジンであれば冷却水の温度が「80~90℃」の範囲で、昭和モデルの車両では走り出す前の儀式として、水温が上がるまでアイドリングさせる暖気運転が必須であった。
ところが、電子制御燃料噴射による燃料供給が一般的な現代のクルマは、コンピューターが燃焼状態をチェックすることで常に最適な混合気を供給してくれる。このため、基本的に上記の暖機運転は不要。エンジン始動後、すぐに走り出してOKだ。
しかし、「エンジン始動後すぐ全開運転OK」という訳ではない。水温が安定するまで、エンジンに無理な負荷をかけることなくゆっくり走らせることが肝心だ。
【画像ギャラリー】クルマを長持ちさせたいなら守るべきメンテナンスの秘訣はこれだ!(10枚)画像ギャラリー■バッテリーを長持ちさせるには
乗らないで停めっぱなしの期間が長いほど、バッテリーの劣化は進む。2、3ヵ月乗らないと、バッテリーあがりが起きやすくなる。長く乗らないとわかっている時には、バッテリーのマイナス端子を外しておこう(ただし装備のメモリー機能などが失われるため前もって確認が必要)。しかし、マイナス端子を外しても自然放電はするため注意が必要だ。
こうした自然放電している時には、充放電によって極板によって硫酸鉛が結晶化して内部抵抗を増やしてしまうサルフューションが起きやすくなってしまう。
かつてはサルフューションがひどくなったらバッテリーを交換するしか手はなかったが、最近では、サルフューションがかなり進行した場合を除けば、パルス充電機能付きバッテリー充電器によって解消できる。パルス充電は、充電の電流に微細な周波数を与えることで、サルフェーションを解消させる。
実際、5年間で2、3回バッテリー上がりを起こしてしまったような乗り方でも、パルス充電を行なうことで交換することなく使い続けられるケースもあるという。
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